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脚本家・今井雅子の日記
by いまいまさこ
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■ 串駒 天明(曙酒造)七夕宵宮の会
お酒をおいしくする会話や雰囲気はもちろんのこと、お酒を引き立てる肴も串駒は抜かりがない。誰が決めたのかはわからないけれど、「日本一の居酒屋」の呼び声も。とくに利き酒の会では蔵元の地元の名産をふんだんに使った献立を味わえる。今宵は天明の地元、会津の地の物尽くし。
い 会津産青物お浸しと油揚げ
ろ 福島産穴子と新牛蒡の煮付け
は 会津の豆腐屋さんの冷奴
に 枝豆入りさつま揚げと青唐万願寺
ほ 銀波藻(ギバサ=気仙沼産海藻)とトコロテン
へ 玉子と豚肉の煮付け
と 会津地物の胡瓜とトマト
ち 杜氏さん一本釣天然鮎 山椒煮
り 塩むすび(会津産こしひかり)と焼き茄子の味噌汁
この料理にはこのお酒が合いますね、などと批評しつつ、肴も酒も進む。裏の畑のもぎたてを洗ったばかりのような胡瓜とトマトの新鮮さには驚いた。こんなにみずみずしい野菜を食べるのは、いつぶりだろう。おまけで出された塩うにが、これまた臭みがまったくなくて濃厚な絶品。せっかくここまでと思っていたのに、酒が進んでしまうではないか。串駒は酒盗の宝庫。「醍醐味」の由来である「醍醐」の味を知ったのもこの店だった。

惜しむらくは、遅めのお昼にうどんの大盛りを食べてしまい、せっかくの御馳走を前に、いつもほど箸が進まなかったこと。うどんは根津にある『釜竹』で食べたのだけど、うどんと一緒に注文した「泉州の水茄子」と「季節野菜の天ぷら」のおいしさにも目を見張った。旬の野菜の力強さとやさしさがギュッと詰まっていて、大地の恵みをまるごと食べているという感覚。串駒といい釜竹といい、日本にはおいしいものがあるなあと唸らせてくれるお店が散歩圏内にあるのは、うれしい。

07月06日(日)
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