ID:87518
与太郎文庫
by 与太郎
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■ 不急の論議 〜 いそがしいひとよむべからず 〜
http://d.hatena.ne.jp/adlib/20180623
Ex libris Web Library;Mozart vs Beethoven
…… ベートーベン ヴァイオリンソナタ第5番第1楽章とモーツアルト
2台のためのピアノソナタ第1楽章とよく似てるのでは?
http://q.hatena.ne.jp/1529646285(No.1 20180623 23:42:31)
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ひとこと回答するつもりでしたが、例によって引用や話題が拡大し、
焦点が合わなくなったので、ブログとして別稿にまとめました。
〔序〕 似て非なる曲想 〜 古典派からロマン派へ 〜
モーツァルトは、ヨーロッパ諸国を歴訪し、最先端の作品を公開した。
Mozart, Wolfgang Amadeus 17560127 Austria 17911205 35 /“神童”
Beethoven, Ludwig van 17701216 Duitch 18270326 56 /“楽聖”17701215-1217
ベートーヴェンは、ハイドンの手からモーツァルトの精神を継承した。
(フランス革命の余波で、パトロンであった貴族が、次々に没落した)
自作自演の演奏会で一般市民に切符を売り、楽譜出版を収入源とした。
https://www.youtube.com/watch?v=tq1rZXzjP-I(6:29)
Greg Anderson and Elizabeth Joy Roe(若手の茶目っ気デュオ)
── Mozart《Piano Sonata for zwei Klaviere in D K.448 17811123 Wien》
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旋律が似ていても、同じ曲(↓)でも、演奏しだいで、こんなに違う。
── Beethoven《Violin Sonata No.5 in F Op.24“Spring”180110‥ Wien》
https://www.youtube.com/watch?v=QusVBX9dC_U(24:49)
Sayaka Shoji and Gianluca Cascioli(ふつうに感傷的な演奏)
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https://www.youtube.com/watch?v=HzBEKNWtw5A(25:19)
Gidon Markusovich Kremer and Martha Argerich(一言居士の二人)
〔破〕 ぞんざい 〜 どうした、ウィキペディア? 〜
https://furigana.info/r/%E3%81%9E%E3%82%93%E3%81%96%E3%81%84
“ぞんざい”のいろいろな漢字の書き方と例文(ふりがな文庫)
…… ベートーヴェン自身のヴァイオリン演奏は技術的に稚拙で自作の
ヴァイオリン部を公開で弾く機会はほとんどなかった。ヴァイオリンの
イディオムにもピアノのそれに対するほど通じてはいなかったので、
ソナタの旋律リズムはピアノのものが中心になっている(Wikipedia)。
この注釈は、従来の定説を無視して“ぞんざい”に書かれている。
ベートーヴェンの人気は、当時最新の鍵盤楽器ピアノフォルテの名手
として、とくに即興演奏の第一人者であったことが欠落している。
過去の「ヴァイオリン・ソナタ」とは《ヴァイオリンの助奏を加えた
ピアノ奏鳴曲》が正式の呼称で、あくまでピアニストが主役だった。
ベートーヴェンが独創的な工夫を凝らし、新しい演奏形態を産みだす。
…… 当時の音楽家の身分は、パトロンである貴族からみれば、まこと
に軽々しいもので、バッハやベートーヴェンといえども例外ではない。
当時三十二歳のベートーヴェンが、さらに身分の低い混血青年と共演
するための二重奏曲は《ヴァイオリン奏鳴曲》というものの、原題では
《ヴァイオリンのオブリガード(装飾的助奏)付きのピアノ・ソナタ》
である。今日では、ピアニストのギャラよりもヴァイオリニストが高く、
主役であることが多い。つまり、この《クロイツェル・ソナタ》こそが
はじめて両者を対等にして、緊迫感あふれる傑作たらしめたのである
http://d.hatena.ne.jp/adlib/20030524 《クロイツェル・ソナタ》
…… はじめてハイドン《ピアノ三重奏曲》の楽譜(ポケット・スコア)
を見た時、なんだか裏切られたような気がした。三重奏曲というものの、
チェロのパートはピアノの最低音そのまま(通奏低音)だったのである。
すぐに興味を失ったが、あるとき何かの偶然(名曲喫茶)でレコード
を聴いて、とても驚いた。みごとな音程で、全体を引きしめているのだ。
http://d.hatena.ne.jp/adlib/20070303 カザルス三重奏団
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06月23日(土)
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