ID:87518
与太郎文庫
by 与太郎
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■ JOKE BOX 〜 航空専科・冗句箱 〜
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聴かせて〜バラライカ〜♪〜を聴かせてみせようか
0.インサイド・ジョーク 〜 話のわかる友へ 〜
…… 前々回の“バナナ・シリーズ(未公開)”につづく、最新作。
猿の惑星では、バナナで滑った者を指さして笑わないよう、きびしく
教育されている。サルの進化がヒトを追いこしてしまったからだ。
1.ベーシスト
ゲイリー・カーの一族は、コントラバス奏者を十数人輩出している。
彼が飛行機に乗るときは(その分身とともに)二枚の切符が必要だ。
もちろん、機内食も二人前用意されるが。
この人たちの銘器は、美術骨董品なので、肌身離せないのである。
むかしは、チェロは手荷物あつかいされて、切符は要らなかった。
二十年ばかり前に、航空会社が談合して、二枚目の切符を要求した。
はじめに、女性チェリストが大きな楽器を抱えて、空港に現われた。
係員が「それは何ですか?」「バラライカよ」「?」
あろうことか、あっけにとられた係員の前を、通りすぎてしまった。
つぎに、男性チェリストが、神妙な面持ちで現われた。
係員が「それは何ですか?」「チェロ……です」「チェルドレン?」
「そう、ぼくの子供です!」「何歳か」「えーと、280歳くらい」
後半のエピソードは、往年の天才少年・堤剛のエッセイによる。
子供なら無料か半額になるのではないか、と閃いたのだろう。
むしろ“ガキ割増”を取るべきだと思う大人も多いにちがいない。
2.給与ベース(wage level)
国立大学を出て外資系に就職した“ヤマチュウさんちのヒロムくん”
の初任給は18万円だった。当時の高卒初任給の約十倍にあたる。
「月給袋に円ドルどちらが入ってるのか」と聞いたが、答えなかった。
彼いわく「日常の業務は、シブチンや。アメリカから国際電話が入る
と小型のテープレコーダーに(倍速で)録音する。あらかじめ、向うも
倍速で録音したものを流す。あとでゆっくり標準に戻して、用件を聞く」
後年、ベテラン貿易マンいわく「このごろ、欧米人が日本語の慣用句
を覚えよって、商売がやりにくうなった。可及的すみやかに、前向きに
検討します、なんてことをドイツ語のテレックスで送って来るんやで」
3.バスタブ・ジョーク 〜 京都なまりの友へ 〜
八尾空港に着陸しようとしたパイロットが、管制官に「大阪弁でなく、
標準語で話すように」と注意されたので、つぎのように反論した。
「河内生れの八尾育ちが故郷に戻るのに、なんで大阪弁でアカンのや」
管制官は「それなら、乗客に伝わるかどうか試してみろ」と応じた。
そこで「毎度おおきに、ワテはこのヒコーキのパイロットでっせ」と
アナウンスすると、二人のガイジンが両手をひろげて立ちあがった。
一人はシカゴ生れで、埼玉育ちと伝えられる、デーブ・スペクター、
もう一人は、カリフォルニア出身のダニエル・カールだった。
彼らは口々に、パイロットの日本語が「ナマッてる!」と非難した。
すると、島田紳助が、二人に向かってアカンベしながら怒鳴った。
「お前ら外人は、耳アカがネバッとるさかい、ナマッて聞こえるんじゃ」
酔っぱらった、やしきたかじんまで(意味不明の)発言をする。
「新地のクラブで標準語しゃべったら、二割増になるの知っとるか?」
隣席の桂ざこばもつぶやく。「人間国宝の米朝かて、大阪弁やんけ。
桂文珍は、ときどき江戸っ子になりよるさかい、わしゃ嫌いや」
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11月11日(土)
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