ID:87518
与太郎文庫
by 与太郎
[1064041hit]

■ 大企業病
 
http://d.hatena.ne.jp/adlib/19870804
 
>>
  
 人と事業 活性化 〜 新社長に聞く 〜 立石電機・立石 義雄 氏
 
──新社長としてまず、何をやるべきだと。
「ポスト円高、ポスト産業構造調整に合うように、人と事業のリフレッ
シュを加速することが、私の課題だと思う。具体的には三つの命題を掲
げている。一つは、収益の再構築であり、二つ目は新たな社会へ対応す
るための社内のインフラ(基盤)整備、最後は企業内活性化、つまり、
大企業病≠完全に退治すること。いわば企業内民営化みたいなことだ」
──企業内民営化の中身をもっと。
「組織の肥大化とともに、管理のための仕事である許認可事項が増え、
管理職が上を向いて仕事している。言葉を換えていえば、顧客と距離が
遠いところで物事を決めている。こうした企業内官僚制度≠排除す
るには、分権化を図り、顧客に近いところで仕事を進めなければならな
い。それが社内の活性化につながると思う。顧客から学べ≠ニいう姿
勢をもう一度、社内に徹底させたい」
──経営の基本的な考え方は。
「人、モノ、金の三つの分野で、配分に濃淡、メリハリをつけたい。強
いところはより強く、逆に不採算部門は見直すなど、思い切った手を打
つ。要は、今日もうかっているところ、明日もうかるところに、経営資
源を重点的に投入するという姿勢でやりたい」
──二期連続で、業績が伸び悩んでいるが、見通しは。
「過去六年間で、以前の五倍もの先行投資を続けてきた。その結果、償
却負担が大きかったり、急速な円高による採算悪化が響いた。先行投資
の成果はこれから出てくるし、円高への対応も着実に進んでいる。四月
以降の売り上げ、受注をみても、当初計画を上回っており、久し振りに
明るさが戻ってきた。収益も回復傾向にある。
──国際戦略は長期的にどんな方向を目指すのか。
「日本、それからアメリカを中心にした北米地域、欧州、アジア・太平
洋でそれぞれ、地域別に自己完結型の経営体制を確立したい。例えば、
欧州なら欧州で、生産や販売ばかりでなく、研究・開発から資金調達ま
で、その地域の中でやってしまう現地化≠積極的に進める。地域の
ニーズに正しく対応するためにも、今後はそうした国際戦略が必要だか
ら、九〇年代のビジョンとして今から準備する」
   ◇
 社長就任後、経理、人事、技術担当の三人の役員と大部屋に同居
し、即断即決態勢をとった。六三年四月からは東京支社を東京本社に昇
格させ、東西二本社制の採用を打ち出すなど、早くも動き出した。四十
七歳の若さと行動力で社内行革≠進め、ニュー立石の黄金の九〇
年代≠どう築くか、二代目の手腕が期待されている。
        *(四代目社長、長兄・孝雄、次兄・信雄が歴任)
…… 略歴 37年同志社大経卒、38年立石電機入社、48年取締役、51年
常務、58年6月専務。大阪市出身。47歳。──《読売新聞 19870804 》
 

08月04日(火)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ

[4]エンピツに戻る