ID:87518
与太郎文庫
by 与太郎
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■ 立読み 〜 買いそびれた本 〜
http://d.hatena.ne.jp/adlib/19650720
http://www.enpitu.ne.jp/usr8/bin/list?id=87518&pg=000000
http://www.enpitu.ne.jp/tool/edit.html
Ex libris Awa Library;Caldwell
── Erskine Caldwell 1903年,ジョージア州力ウィータ郡のホワイ
ト・オークに,長老派教会の牧師を父として生まれ,アースキン大学,
パージニア大学,ペンシルベニア大学などに学び,約1年間アトランタ
・ジヤーナル紙の記者として働いた。この間,幼少時から新聞売子,綿
摘み,石工,雑貨屋の店員,芝居の舞台方,セミ・プロのフットポール
選手,書評家,古本屋などの仕事に従事した。
1929年,<アメリカン・キャラバン>に短編を採録されたのを皮きり
に,その後着々とアメリカの代表的現代作家として地歩を固め,今日に
いたつている。
すでに邦訳のある「タバコ・ロード」「神の小さな土地」「巡回牧師」
など一連の南部小説,同じく二ュ−イングランドを舞台とする連作の長
編により,さらにはほんど無数の短編により,戦後わが国でも多くの読
者を得ている。(見返)
── 20年代、30年代にアメリカ文学はめざましく多様な活力と感性を
放射したが コールドウェルは代表選手の一人であった。
この本は 彼の作家修行の自伝でもあり 履歴書でもあり しばしば
会計報告でもある。
はじけるような精力を淡々と語り さりげないユーモアが漂っていて
思わず微笑させられる。
広い肩と長い足で 彼はアメリカ大陸を放浪し 働らくこと見ること
書くことに生涯を惜しむことなく浪費した。
名声を得てからも安住することなかった。
自由で無償な漂流を彼は渇望し たえず人と生に対する感情を餓えさ
せておく工夫をこらした。
深い単純さと卒直さで 彼はこの内面の苦悩を伝えている。
開高 健
>>
原著者の序
本書の目的は、一作家である私の経験から、あらゆる作家がそのなか
に存在していると考えられている<不思議の国>のビジョンをさがし求
めている、好奇な読者や作家の卵たちに興味がありそうなことがらをと
り出して提供することである"
私の人生に起こったあらゆる出来事を詳細に書き記すことは私の本意
とするところではなく、私の著作に役だち、また私の作品のなかに反映
されてきたかもしれない経験を、いくらか話してみたいのである。ここ
に見出されるものは、個人の履歴というよりはむしろ、作家になるとは
どういうことかということについての形式ばらない回想記である。
なかには無意識に省略され、あるいは意識的に省いたことがらもある。
たとえば、私が第一次大戦中テネシー州のミリントン空港でYMCAの
やとわれ運転手をしていたことや、一九二〇年代にアラバマ州で綿摘み
をしていたこと、あるいは一九四二年にアリゾナ州の上空で雷に打たれ
た飛行機に乗り合わしていたこととか、一九四九年にモナコのカジノで
ルーレット遊びをしで二万七〇〇〇フランもうげた経験などをならべた
てても、益もないだろう。
この本はメモや記憶をもとにして書かれたもので、事件や会話をでき
るだげそのままに再現するのが私の目的であった。どなたでも、どんな
間違いでも見つげたら教えてほしい。私はよろこんで再版以後の版にお
いて訂正を加えたい。
目次……………………………………………………………………… 4
原著者の序……………………………………………………………… 3
第1部 放浪と修行の時代……………………………………………… 7
1 小説家になる? 8
2 綿実油工場と週刊新聞社で 10
3 タイプライターひとつで 15
4 見ること 20
5 牢獄と父と 23
6 書くこと 29
7 記者修行 33
8 書評家として 38
9 小説家になる決意 43
10 マウント・バーノンの冬 47
11 無名作家と編集者 52
12 奇妙な古本屋 56
13 ある銀行家と 61
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07月20日(火)
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