ID:87518
与太郎文庫
by 与太郎
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■ チャンピオン
 
http://d.hatena.ne.jp/adlib/19580120
 
>>
 
 高校氷上 第三日 男子個人 佐々木に栄冠 フィギュア
 
 全国高校水上選手権大会第三日の二十日は、午前七時から盛岡市高松
ノ池特設リングでアイス・ホッケー一、二回戦五試合、同八時からスピ
ード女子三千、一千、男子千五百、男子一万の五種目、フィギュアは
フリーを行った。予定されたアイス・ホッケー準決勝を最終日に延期し
たが、スロードでは女子三千に室間(室蘭●水丘)佐藤●子(南佐久実)
男子一万で小林(●谷工)鈴木(釧路潮●)三浦(盛工)と五つの大会
新を出した。団体では男子は苫工、盛工が1.5点差でせり合い、女子は
南佐久実が大量55点をあげ二位八戸東を30点引離して三連勝を確定した。
 アイス・ホッケーは苫小牧工、日光、釧路潮●が大差で、また愛知が
作新学院を接線の末破り準決勝に進出した。
 フィギュア男子は佐々木(同志社)が断然強く、女子は吉原(金蘭会)
が優勝候補の金子(川村女子学園)●●(金城学園)を押えてそれぞれ
優勝、団体では男子は同志社が初優勝、女子は金城学園が二連勝した。
◇…フィギュア…◇
【男子】@佐々木敏二(同志社)82・67(スクール 47・1、フリー 34・97)
席次数3A垣田(日大)70・58 B今野(横浜)69・69 C小泉
(同志社香里)D小林(甲南)藤田(愛知)
△得点=@同志社10A愛知10B日大9C横浜8D同志社香里7E甲南6
【女子】@吉原とき子(金蘭会)76・68(スクール 46・0、フリー 30・68)
席次数 5・5 
── 《同志社が初優勝 19580121 京都新聞》第27372号
 
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 悲痛だった吉葉山の記者会見 〜 九日目の土俵から 〜
 
 けいこ場の壁に「静粛」の張り紙がある。いつもなら元気な掛け声が
響いてくるのが、この日の吉葉山道場はお通夜のように静まり返ってい
た。ただ気負う報道陣が続々と詰めかけるだけ。吉葉山引退かどうか。
緊張はいやがうえにも道場の空気を重苦しいものにしていた。やがて十
二時十八分まちかねた報道陣の前に高島親方を先頭に吉葉山、中尾後援
会長が現われる。百人あまりの報道陣でギッシリ詰ったけいこ場ぎわの
十六畳の広間中央に紅潮した吉葉山がすわり「きょうかぎり引退します」
としわがれた声で発表、心なしか語尾がふるえていたようだ。つづいて
中尾会長が後援会の声明を発表する。
「二十九年初場所全勝優勝し、横綱なっていらい一生懸命土俵を勤めて
きたが相次ぐ病気、負傷のため武運つたなく初場所で土俵を去ること…
…」
 その間吉葉はうつむき加減に会長の読む一語一語に耳を傾けていたが、
握りしめるあコブシも限界にきたのか、クリリとした大きな両眼から大
粒の涙がせきを切って流れ落ちた。胸に去来するものは過去二十年間の
土俵の喜び、悲しみ、苦しみだったろう。会長の声明が終ると吉葉はわ
れに返ったかのように大きな手の甲で横一文字に涙をぬぐい「私は不思
議に3の数字に非常な縁があった。初土俵が昭和十三年、三十年初場所
から三場所連続休場、引退が三十三年です」としわがれたふるえ声で静
かに語った。思えば四年前二十九年前初場所に輝く全勝優勝を遂げ四十
三人目の横綱に推された時のあのはなばなしさはなく沈痛な記者会見で
あった。
 ○●…横綱吉葉山引退も、東西両支度部屋は予期していた通りという
顔。三横綱の土俵入りが終ると栃錦は「とても人ごとでない。あすはわ
が身だからね」また鏡里は「ハラは決めているんだから……」とそれぞ
れ毛布を体にかけて横になった。
 ○●…横綱陣の取組前に、場内アナウンスが初めて吉葉山引退を放送
した。このショックでもあるまいが千代、鏡の両横綱がコロリ、コロリ
と倒れる。首をまげ、考え込むようにして引揚げてきた千代の山は「先
に行きすぎた。攻めに出なければ水が入るのにね。ちょっと勝をいそい
であわてた」と案外明るい表情。花道を寂しそうに引揚げてきた鏡里は

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01月20日(月)
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