ID:87518
与太郎文庫
by 与太郎
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■ 虫のいろいろ
 
http://d.hatena.ne.jp/adlib/19471225
 
…… 晩秋のある日、陽ざしの明るい午後だったが、ラジオが洋楽をや
り出すと間もなく、部屋の隅から一匹の蜘蛛が出て来て、壁面でをかし
な挙動を始めたことがある。(昭和22.12・・)
── 尾崎 一雄《虫のいろいろ 194801・・ 新潮》初出
 
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 Seneca,Lucius Annaeus -4/-3‥ Spain Rome 65‥‥ 68 /Marcusの二男
 Darwin,Erasmus  医師  17311212 England 18020418 70 /Charlesの祖父・博物学・哲学
 Darwin,Charles Robert  18090212 England 18820419 73 /博物学“進化論”
 Fabre,Jean Henri 昆虫学 18231221 France 19151011 91 /18231223(岩)〜昆虫記《Souvenirs Entomologiques, 1879-1907-1910》
 Hearn,Lafcadio  作家  18500627 Greek  19040926 54 /〜《Kwaidan 190404・・》1896秋、日本帰化→小泉 八雲
 牧野 富太郎   植物学 18620522 高知  19570118 94 /文久 2.0424 土佐〜《牧野日本植物図鑑,1940》
 山田 吉彦  小説/翻訳 18950111 鹿児島 19750725 80 /きだ・みのる〜ファーブル昆虫記/にっぽん部落/気違い部落周游紀行1894故1982101386
 林  達夫  文化史評論 18961120 東京  19840425 87 /
 尾崎 士郎    小説  18980205 愛知  19640219 66 /〜《人生劇場,1933
 
…… 人間を低くし、動物を高めて、接触点を作り、次いで同視する点
を設ける。これが現在流行している高遠な学説の一般的方向であった。
また今日でもそうだ。ああ、この至高の学説──これは今の時代の病的
流行である──の証明の中には、大学者エラズマス・ダーウィンのあな
ばちのようにお笑い草に終るものがどれくらい、堂々と主張されている
ことか、実験の光に照らしてみたらわかることだろう。  
── 山田 吉彦・林 達夫 訳《ファーブル昆虫記(一)19930616 岩波文庫》P149
 
…… ところが、以上述べてきたことは、すべてこれは、真の「昆虫世
界のロマンス」への、ほんの序説に等しいものなのである。
 この驚くべき文化に関連して発見される、最も驚くべきことは、性の
抑制の発見である。蟻生活のある進歩した種類のものにあっては、その
大多数の個々のものに、性というものがぜんぜん欠如しているのである。
さらに高等な蟻社会になると、性生活は、だいたいにおいて、その種族
の存続に必要な範囲内だけに、存在しているものらしい。けれども、そ
の生物学上の事実そのものは、その事実が提供する倫理上の意味ほどに、
驚くべきことではない。というのは、この性的機能の実践上の抑制、な
いし調節は、じつは、自発的なもののように思われるからである。
── Hearn, Lafcadio《虫の研究・蟻》
── 小泉 八雲/平井 呈一・訳《怪談 19650916 岩波文庫》P180
 
…… 万人のうちで、英知に専念するのみが暇のある人であり、このよ
うな者のみが生きていると言うべきである。それは、彼らが単に自己の
生涯を立派に守っているからだけではない。/彼ら以前に過ぎ去った年
月は、ことごとく彼らに付加されている。われわれがひどい恩知らずで
ないかぎり、(略)
── セネカ/茂手木 元蔵・訳《人生の短さについて 19801117 岩波文庫》P042
 
……“だが、忙しいといふのはどういふことなんだ”
 《いそがしい指 19710217 》《六月十三日の死と愛 199206・・ 》
 小泉 八雲《怪談・耳なし芳一》→《うたとことばとコーラスと》
 
(20061114)
  
12月25日(木)
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