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与太郎文庫
by 与太郎
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■ 華ときものと私 〜 池坊家の人々 〜
いいし、便利でいいわよ、という方もいらっしゃる。そんなふうに、世
の中すべてのことを割りきってしまうと、殺伐として悲しいことですね。
■ 心のゆとり
ふたつ目は、お茶をおいしく入れられる人になってほしい、というこ
とです。お茶を入れるには、心のゆとりがなくてはなりません。
子供が外から帰ってきまして、「ママ、のどが乾いたヨ」と申します。
ジュースですと令蔵庫から出して、栓を開けて、コップに注いで手わ
たしたらそれでいいんですが、お茶をおいしく入れようとしますと、時
間的にはたいしてかからなくても、心がせいておりますと、ああ邪魔く
さい、ということになります。
お湯をわかして、ぬるくても熱すぎてもいけない適当な温度にするに
は、少し置いとかなければなりません。そうしてお茶碗に入れます。
一枚のお茶が、のどをうるおすだけでなく、それを喫むことによって
心が和らぐ、そういうゆとりの持てる人になってほしいと思います。
■ 自分で着る
三つ目は、自分できものを着れる女性であってほしい、いうことです。
お茶を入れられなくても、生きていくことはできます。仕事をしてい
くこともできます。
お家に花がなくても 日常生活を統けることはできます。
道を歩いているとき、そこに咲いている一輪の花を美しいと思う気持、
その前に立ちどまって、ほっと疲れを休めることができる心、このほう
がその人の人生を、はるかに豊かにしてくれるのではないか、と私は思
います。
この現代、とても住みづらいんですけれども、その中で美しいものを
次の世代に、どうやって受けわたしていいか考えながら、良いものを残
して悪いものを捨てていく選択能力をもって生きたい、と思います。
(吉裳展 19780217 岡山県農業会館)
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02月17日(金)
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