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与太郎文庫
by 与太郎
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この説における解決法としては、ビタミンCなどの抗酸化作用の強い食
品を摂取することや、活性酸素を減少させるスーパーオキシドディスム
ターゼという遺伝子を導入するなどがある。
摂取カロリー説
低カロリーの摂食は多くの動物の平均寿命と最長寿命を延ばすと言われ
ている。この効果は酸化ストレスの減少が関与している可能性があると
している[12]。しかし、2005年7月、東京大学食品工学研究室の染谷慎
一をはじめとする東京大学・ウィスコンシン大学・フロリダ大学の共同
研究チームは活性酸素は老化に関与していないとする研究結果を発表し
た。
栄養の不足は、細胞中でのDNA修復の増加した状態を引き起こし、休眠
状態を維持し、新陳代謝を減少させ、ゲノムの不安定性を減少させて、
寿命の延長を示すといわれている。
糖化反応説
1971年から1980年のデータで糖尿病患者と日本人一般の平均寿命を比べ
ると男性で約10年、女性では約15年の寿命の短縮が認められた[13][14]。
このメカニズムとして高血糖が生体のタンパク質を非酵素的に糖化反応
を発生させ、タンパク質本来の機能を損うことによって障害が発生する。
この糖化による影響は、コラーゲンや水晶体蛋白クリスタリンなど寿命
の長いタンパク質ほど大きな影響を受ける。例えば白内障は老化によっ
て引き起こされるが、血糖が高い状況ではこの老化現象がより高度に進
行することになる[13]。同様のメカニズムにより動脈硬化も進行する。
また、糖化反応により生じたフリーラジカル等により酸化ストレスも増
大させる[15]。
病気
老が急速に進行する病気(早老症)としてウェルナー症候群、ハッチン
ソン・ギルフォード・プロジェリア症候群が知られている。
老化の研究
老化については、生物学・医学と社会科学で多角的に研究されている。
培養細胞を用いた研究から細胞レベルでの老化(細胞老化)が知られて
いる。生体組織から取り出した細胞を in vitro で培養すると、細胞分
裂の回数に制限あり、その一つの原因は染色体末端のテロメア構造が短
くなったためであるとされる。がん細胞や幹細胞ではテロメアを伸長す
る酵素テロメラーゼの働きにより、細胞分裂の回数の制限がなくなると
考えられている。不老化したわけではない。ハーバード大学医学部によ
ると、敏感肌向け洗顔料、局所ビタミンC、レチノイドクリーム、保湿
ローション、日焼け止めは、老化した肌細胞を回復するのに役立つ[16]
[17]。
大阪大学などのチームは老化原因のたんぱく質「C1q」を発見した。生
後2年のマウスは、生後2カ月のマウスの5倍以上となり、たんぱく質「L
RP5」「LRP6」を切断、老化を促進させた。「C1q」の生産を阻害された
マウスは、心不全、動脈硬化、糖尿病が改善した[18]。
植物の老化
植物の場合、新しい葉に比べて、古い葉は光合成の能力が劣るなど、同
一個体の中でも、部位により老化の程度に差が見られる。
樹木を挿し木する場合、利用する枝の採取位置により、発根やその後の
成長に違いがでる。根元から遠い位置の枝よりも、根元付近から発生し
た蘖(ひこばえ)や胴吹き(どうぶき)を利用すると成長が優れること
が多い。その原因として、根元から発生した枝に比べて、遠い位置の枝
は、細胞分裂を繰り返した結果、より老化が進んでいる等の説がある。
また、植物は窒素肥料を多く与えることで開花や着果が遅れる、幼木と
同様の樹形や葉形になるなど、若返りという現象が確認されている。
エチレンは植物における老化ホルモンとされることがある。エチレンを
与える事で果物の成熟を促進したり、反対にエチレンの働きを抑えるこ
とで切花などの寿命を伸ばすことが出来ることがある。
これらはひとまとめにして老化と称されるが、それぞれ個々に別々の現
象である。また、これらは個体の死にはつながらず、動物でいう老化と
は異なる現象であると考えられている。
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07月26日(金)
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