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与太郎文庫
by 与太郎
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■ 恩師の条件
んによる『恩師の条件』(リヨン社、1575円)という本だ。確かに
私の在校時も、旧制中学時代からの教師も多く残り、6年一貫教育とも
あいまって、そんな雰囲気は残っていた。
 
 実は、黒岩氏は私の灘高の5年先輩に当たる。そして彼が人生で最も
影響を受け、今でも交流を続けている橋本武先生(私が在校時に灘高の
教頭を務めておられた)にスポットを当て、恩師の条件を考察している。
故遠藤周作氏の恩師でもあるという伝説の教師だった人だ。
 
 灘校では、中学高校の6年間を同じ教師がずっと数学も英語も国語も
教えるので、私自身は、先生のお話を聞くことはあっても、先生の授業
を受けたことはないのだが、確かに、まさにユニークというしかない。
教科書を使わずに、岩波文庫の『銀の匙』という本を読ませ、見出しご
とのタイトルを生徒につけさせる。本の中に、今では見なくなった駄菓
子の話が出てくると、その駄菓子を用意して生徒みんなで食べさせる。
 
 私自身、国語嫌いでいまだに小説はろくに読まない朴念仁だが、教師
に恵まれていれば違っていたかもしれない。カリキュラムうんぬんより、
教師をどう育てるかのほうが、学力向上のために重要かもしれないこと
を教えてくれる本だ。
── 評者・和田 英樹(精神科医)20050614 毎日エコノミスト
 
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── 著者が通った著名な灘中、灘高で教わった国語教師、橋本武さん
の授業風景を回顧することで、現代の学校教育の問題点を照射し、教師
復権の処方箋(せん)を提示する。
 
 橋本さんは同校に五十年在職した名物教師。作家、故遠藤周作さんも
教え子の一人。授業では文部省検定の教科書を一度も使用せず、中勘助
の『銀の匙(さじ)』をテキストに自らガリ版で刷った教材を使って授
業を進めていった。小説の中の百人一首を覚え、章ごとに自分で考えた
題をつけ、ときには物語に登場する駄菓子を生徒とともに食べ、凧(た
こ)が出てくれば凧を作ってみる。こんなユニークな授業が行われた。
 
 東大合格者全国一、二を争う学校ゆえできた教育かもしれないが、
「恩師」と呼べる教師にめぐり会えた幸せを感じる。
(リヨン社・一五七五円)200050522 05:00)【書評】
 
── 黒岩 祐治《恩師の条件 〜 あなたは「恩師」と呼ばれる自信が
ありますか? 〜 20050424 リヨン社》
 
── 黒岩 祐治 1954年9月26日神戸市出身。フジテレビジョン報道局
解説委員・「報道2001」キャスター。国際医療福祉大学客員教授。早稲
田大学政経学部卒業後、1980年フジテレビジョン入社。営業部勤務、番
組ディレクター、報道部記者を経て1988年4月から『FNNスーパータイム』
のキャスターに。当時、救急医療に関するキャンペーンを展開し、国会
で救急救命士法が制定されるきっかけとなり、放送文化基金賞、民間放
送連盟賞を受賞。1992年より『報道2001』のキャスターを務める。その
後、ワシントンに2年間在住。帰国後、再び同番組に復帰。他に同局の
ドキュメンタリーシリーズ『感動の看護婦最前線』のプロデュースキャ
スターを務める
 
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4576050516/250-5726959-4934661
http://island.opinet.jp/kuroiwa/
 
作成日: 20050625 15:31/2005/10/08
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(↓)恩師の条件 〜 テッちゃんの訃報 〜
http://d.hatena.ne.jp/adlib/20050914
 

06月26日(日)
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