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与太郎文庫
by 与太郎
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■ 客体から主体へ 〜 現代芸術の理解のために 〜
在から、それ自身のための存在たる主体的存在に、更には実存に迄発展
して行こうとするものなのです。そこでその芸術を理解するためには鑑
賞者自身も客体的存在から主体的存在に、更には実存に迄達していなく
てはならないのでず。そうでなくては芸術に見捨てられた存在になって
しまいます。芸術と人間との関係というのは真に存在と存在との対決な
のです。
以上で大体私のいおうとする事が理解していただけたかと思いますが、
ここで音楽と絵画について述べていながら、文学については何ら述べて
いない事に疑問を持たれるかもしれませんが、私は文学というものは他
の二つと本質的に異ったものであると思っています。というのは、文学
が文字というものを仲介とし、人間存在についてのものである以上、客
体としての存在から脱しきれないからです。しかし文学について述べる
には、もう紙面もありませんので又別の機会にまとまったものとして書
きたいと患います。
以上何かとりとめのない事を書いた様ですが極く短時間に一気に書き
上げてしまったので理解しにくい所もあるかと思いますが、この辺で一
応筆を置きたいと患います。(六・二)
── 《山脈・第十三号 19570620 同志社高校文芸部》P38-40
06月02日(日)
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