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与太郎文庫
by 与太郎
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■ 無題日記 〜 untitled diary 〜
 山中 遺伝子検査をしている会社など、日本でも多くの民間企業がそ
うした個人に関わる膨大なデータを蓄積しているわけでしょう。検査に
要する費用も安くなって、みんな手軽に遺伝子検査をしているけれども、
実は究極の個人情報を売り渡しているわけです。
 
 羽生 そうですね。むしろお金を支払って与えています。
 
 山中 アメリカのIT企業が、個人のゲノム情報を保存したり解析した
りするサービスをしていますね。性善説に立ちたいですけれども、一歩
間違えたら大変なことになります。正直に言って心配なところがありま
す。
 
 グーグルも関与しているゲノム情報 Photo by gettyimages
 
 羽生 本当に難しい話だと思います。個人情報の保護は必要だけれど
も、保護し過ぎると、競争に負けてしまうかもしれない。そうすると、
ある程度認めていかなければいけないということになります。
 
 山中 グーグルも「23andMe」(トゥエンティスリー・アンド・ミー)
という個人向け遺伝子解析サービス会社に多額の投資をしています。彼
らが本当に遺伝子の情報を正しく使うかどうかとなると、やっぱり少し
心配になってしまいますね。23andMeは、自分の民族的な背景というか、
自分の先祖がどこの出身かも調べることができるんですよ。
 
 羽生 それは興味を持つでしょうね。
 
 山中 検査をしている人同士で、親戚に実は誰と誰がいるとわかるわ
けです。僕の友人は、母親が日本人で父親は白人ですが、遺伝子を調べ
たら、「50パーセント・ジャパニーズ」と出た。当たり前のことなんで
すが、とても喜んでいましたね。
 
『いま日本に必要な「アインシュタイン型の天才」・・・永世七冠・羽
生善治も困惑する、「藤井世代」の衝撃の実態』
に続く
 
 山中 伸弥(京都大学iPS細胞研究所所長)vs 羽生 善治
 
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【前回の記事を読む】「ネットに繋げると攻撃される…」山中 伸弥が
語る、ゲノム情報を取り巻くヤバすぎる日本の「危機」
【はじめから読む】「ハエの触角に目ができる」…⁉ かつてクローン
技術の最前線で行われていたヤバすぎる「裏の研究」
【山中伸弥×羽生善治】二人の天才が徹底的に語り尽くす、「ブレイク
スルー」がもたらすヤバすぎる未来とは
「企業に特許を取られるとマズい…」京都大学が特許を取
 
〔history of photo〕 0408
 
 日本写真史に多大な影響をもたらした写真家による展覧会3選
20240408 23:00 配信 タイムアウト東京
 
 日本写真史に多大な影響をもたらした写真家による展覧会3選
 この4月から6月にかけて、東京では、偉大な写真家による作品が鑑賞
できる展覧会が相次いで開催している。
 
 202401‥ この世を去ってしまった篠山 紀信をはじめ、「近代写真の
金字塔」ともいわれ、大正期から太平洋戦争勃発に至る激動の時代に活
動し、土門 拳や森山 大道らにも影響を与えた写真家・安井 仲治、
「ライカの名手」こと木村 伊兵衛など、いずれも日本写真史に多大な
影響をもたらした写真家たちだ。これほど歴史的にも社会的にも意味の
ある作品群を同時期に観れるチャンスはそうそうない。
 
 ぜひ、この機会に足を運んでみてほしい。
  Photo: Keisuke Tanigawa 生誕120年 安井 仲治 僕の大切な写真
 近代写真の金字塔とも言える写真家、安井 仲治(やすい・なかじ、
1903〜1942)の回顧展が「東京ステーションギャラリー」で開催。
 安井は大正期から太平洋戦争勃発に至る激動の時代に関西を中心とし
て活動し、土門 拳や森山 大道らにも影響を与えた写真家だ。
 
 病により38歳で早逝した安井は、わずか20年ほどの活動期間ながら、
ドキュメンタリー、スナップショット、新即物主義、シュルレアリスム
と、多くの表現動向を吸収しながら、旺盛な創作意欲のもと、あらゆる

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04月08日(月)
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