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与太郎文庫
by 与太郎
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■ 新年
ところで、訓読法は確かに中国の文献を読むのに有力な武器であった。
しかし、今日の我々の目から見ると、正確な中国文献の読解を行うため
にはこの訓読法のみでは必ずしも十分ではないということも知っておく
必要がある。中国語という言語は動詞・形容詞の時制による変化や、名
詞・代名詞の格変化を持たない言語である。では、中国語の文法で最も
重要なものは何かというと、それは単語の配列の順(語序)と助詞(虚
字)と言うことになる。しかし、この中国語の文法において極めて重要
な役割を果たしている虚字の多くを、訓読法では置き字として読まない
ことになっているのである。しかし、中国語の文語文である文言は、贅
肉をそぎ落とされた凝縮された文章であり、そういう文章の中に読んで
も読まなくても良いような文字が使用されているとは通常考え難い。こ
の点を顧慮することなく、置き字は訓読では読まない、従ってその置き
字には大した意味もないと考えるのは、中国古典を読むときにとるべき
態度ではないと思われる。また、訓読においては「即」「則」「乃」
「便」をみな「すなわち」と読むことになっている。しかし、これらの
助字の意味は実はみな異なっているのである。訓読では助字の読み方は
一種の符丁となっていて、その意味は別に考えなければならないのであ
る。助字について、今ここに述べたようなことを考慮に入れないまま訓
読法によるのでは、最も洗練された高度な言語表現である文学文献を正
確に理解することは難しいと言わざるを得ない。諸君が将来現代中国語
を学習する場合には、副詞や語気助詞といった、文言文で言えば助字あ
るいは虚字に相当する言葉をしっかりと習得する必要があるが、文言文、
つまり漢文を学習する場合にも助字・虚字について確かな知識を持って
おく必要があるのである。
また、中国は文献の歴史が長いだけに、言語表現の様相も多様で、
「文言」(文語体の書き言葉、いわゆる漢文)、そして「白話」(口語
体の書き言葉)という基本的な文体の相違のほかに、その各ーに時代に
よる変遷が重なり、複雑な様相を呈している。そういうわけで、例えば
先に挙げた『三国志演義』、あるいは『水滸伝』『紅楼夢』など明・清
時代の白話小説は当時における口語的語法及び語彙を用いた文章で書か
れており、訓読法のみでは正確に読解する事は不可能と言ってよいであ
ろう。そこで今日では、中国の文学を学ぶ際にはまず現代中国語の勉強
から始めることになっている。では、訓読法は大学で中国文学を学ぶ際
には全く不必要なものであるかというと決してそうではなく、先に述べ
たような訓読法の持つ欠点について十分理解した上であるならば、我々
の先人の考案したこの方法は中国の古典を読解する上でのひとつの有力
な武器となるはずである。このようにして、諸君は現代中国語を習得し
た上で、古代より現代に至る長い歴史の中で生み出されてきた様々なジ
ャンルにわたる豊穣な中国文学の世界へ船出することになるのである。
── http://www.sal.tohoku.ac.jp/zhongwen/info/info02.htm
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■2003/01/03 (金) 新春父子対局
棋譜【平手】 ▲ 父 △ 子
▲ 7六歩
△ 3二金 ▲ 5六歩
△ 5二飛 ▲ 5八飛
△ 8二銀 ▲ 5五歩 (急ぎすぎ、本来は4八玉)
△ 7二金 ▲ 3八銀
△ 1四歩 ▲ 4八玉
△ 3四歩 ▲ 3九玉
△ 4二銀 ▲ 5六飛 (急ぎすぎ、本来は2八玉)
△ 4四歩 ▲ 4六歩
△ 6四歩 ▲ 5八金
△ 6三金 ▲ 4七金
△ 4一王 ▲ 7五歩 (このあたりから、やや乱調か)
△ 4三銀 ▲ 6八銀
△ 4五歩 ▲ 7七銀
△ 4四銀 ▲ 3六歩 (悪手、6六銀が正着)
△ 5四歩 ▲ 5四歩
△ 5五銀 ▲ 5八飛 (さあ、困った)
△ 4六銀 ▲ 5六金
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01月01日(水)
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