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与太郎文庫
by 与太郎
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■ 空の夢 〜 気球とボート 〜
両親とも口を利かないまま、自分の部屋に閉じこもった。
── 外国の賓客を泊めるほどの大丸の下村別邸は別格としても、京都
の鳴滝別荘地には豪商の屋敷が並んでいた。のちに立石電機がオムロン
と改称したのは、その一角である御室の地名に由来する。六兄弟姉妹は、
ここで育った。かくいう与太郎も、この地で母の胎中にあった。ただし
ツバメヤの番頭だった父が新婚当時、管理人をかねていたにすぎないが。
── 《虚々日々 〜 フクちゃんの家 〜 20001224 阿波文庫》P063
(20010320-20060316)
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積年のフシギ 夢 なぜ見るのだろう?/空飛ぶ意味は?(*)
◇「あの世」の創造に一役
朝、起きるのがつらい季節がやってきた。あと5分、ぬくぬくとした
布団の中で夢を見ていたい……。ところで、人はなぜ夢を見るのだろう。
そして、ゆうべ見た夢には何か意味があるのだろうか。【太田阿利佐】
なぜ夢を見るのか。この問いには二つの要素がある。どうやって夢を
見るのかというメカニズムの問題と、何のために見るのかという問題だ。
夢に関する疑問は、人類始まって以来のものだろう。近代的な研究は
「夢判断」(1900年)で有名な心理学者フロイトから。彼は「夢は
深層心理や満たされない欲望の表れ」と考えた。53年に「レム睡眠」
が発見されると、生理学的な研究が活発化する。レム睡眠は、脳波は起
きている時と同形だが筋肉は緩み、眼球が盛んに動く。人はこのレム睡
眠時に夢を見ることが多い。ネコなどほ乳類も夢を見ているらしい。
夢の研究が次の段階に進んだのは90年代後半以降、つい最近のこと
だ。fMRI(機能的磁気共鳴画像化装置)やポジトロンCT(PET、
陽電子放射断層撮影法)の登場で、睡眠中の脳の活動を画像として解析
できるようになった。
脳の活動について、滋賀医科大学の大川匡子(おおかわまさこ)教授
(精神医学)は「眠りをつかさどる中脳や橋などは脳の深い部分にあり、
起きている時は脳の表面にある大脳皮質が活性化して外部の信号をキャッ
チしたり考えたりする。眠りに入ると中脳や橋などが活性化し、逆に大
脳皮質は活動が落ちる。これが睡眠の初めに生じるノンレム睡眠の状態
です。次いでレム睡眠になると、睡眠中枢が活性化しているのに、辺縁
系と呼ばれる記憶や情動(感情の動き)に関係する部分、1次視覚野と
呼ばれる見る機能に関係する皮質が活性化する。この時、私たちは夢の
中で見たり聞いたりしているのです」と説明する。
一方、米ハーバード大学のアラン・ホブソン教授は、夢を見ている時
は作動記憶、自覚、論理性などを担当する前頭前野背外側部の活動が低
下していることを確認し、その著書「夢の科学」(講談社)の中で「夢
の中で適切な状況判断ができず、『これはおかしいぞ』というチェック
が働かないのは、こうした機能を支える脳の領域の活動が低下している
から」としている。
では、夢は脳の活動で生まれる単なるノイズなのか。
夢のはっきりした役割はまだ分かっていないが、こんな実験結果があ
る。単語を20個覚え、翌朝いくつ覚えているかを測る。その結果、4
時間寝たグループの正答率は8時間寝たグループの半分から3分の2だっ
た。「スキーやピアノなど運動に関する記憶も同じ傾向で、レム睡眠を
取らないと記憶力が弱まる。つまり、脳は夢を見ながら記憶したり、記
憶を選別する作業を行っている。嫌なことを一晩寝て忘れてしまう人は
元気に目覚めるが、こだわって眠れない人はうつうつとした気持ちが続
く。逃げる夢も多いが、逃げることは本能としての防衛機能で大切なこ
と。脳が万が一に備え、祖先の記憶を忘れないように夢を見せていると
も考えられる」と大川教授は話す。
「夢分析」(岩波新書)などの著書がある京都大学大学院人間・環境
学研究科の新宮一成(しんぐうかずしげ)教授によると、夢には「四つ
の働き」がある。
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03月20日(火)
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