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与太郎文庫
by 与太郎
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■ 西暦元年元旦の曜日
元年一月一日というが、さて何曜日か。 [表2]
われわれが「西暦」と考えている暦にはすくなくとも三種類ある。
現行のグレゴリオ暦を逆算した《天文暦》からは、季節が推定できる。
年代学では、一五八二年十月四日以前に《ユリウス逆算暦》を適用す
るが、実在の暦法は四種類に区分できる。 [表3]
カエサルの断行した《ユリウス暦T》は閏年に「二月二十三日をくり
かえす」ため平年とおなじ二十九日でおわる。
四年ごとの閏年を、三年ごとに早まったため、アウグストゥスは「省
閏令」による《ユリウス暦U》を紀元前六年から後七年に施行した。
翌年の《ユリウス暦V》では各月の日数が変更され、閏二月二十九日の
《ユリウス暦W》に移行した年代は不明で、ローマ史の文献も、これら
の日付差を論じない。
もうひとつの「西暦」は、内務省地理局編纂の《三正綜覧》にある。
明治改暦直後の初版から百十余年、いまなお利用者が絶えないが、誤植
も多い。
あまり指摘されないが「西洋太陽暦」の前文「其紀元前三百年至二百
有一年。新暦先於旧暦二日」は、「前三百一年三月一日から前二百一年
二月二十八日まで。旧ユリウス逆算暦は、新グレゴリオ天文暦に四日先
んじる」としなければならない。 [注3]
くわしい考察は稿をあらためるとして、この誤謬を精算するため、
「ローマ乱年」から《ユリウス暦TU》の混乱期に乗じて、実在しない
《羅馬暦》が登場し、紆余曲折ののち紀元四年三月一日《ユリウス暦V》
に接続している。要するに《ユリウス暦U》の元日だけが一致するので
ある。
したがってキリスト紀元元年の第一日は、架空の《羅馬暦》と当時の
《ローマ暦》が日曜日、《ユリウス逆算暦W》は土曜日、《グレゴリオ
天文暦》は月曜日にあたる。 (19910923)
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── 《歴史研究 19920101 新人物往来社》P058-059
《世界暦》は、古代伝承の《無曜モーセ暦》にもっとも近似している。
(アケリスは「十三日の金曜」を配慮しているか?)
紀元四年三月一日《ユリウス暦W》は、Vが正しい。
閏二月二十九日《ユリウス暦W》への移行は15840229G とみられる。
二月二十四日以後三月以前のカレンデが廃止されるのは15830224G 以後。
ここでは[表1]〜[注3]を略。
01月01日(水)
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