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与太郎文庫
by 与太郎
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■ PRAD《印刷入門》 序章:色のイロハ
素材そのものや、表面の状態も、租滑によって異なります。
印刷という部門に限れば、インキの成分である顔料と油の比重関係(
沈み、と通称されます)、紙の吸収量(吸いこみ)、乾燥や褪色の度合
いなどは、永年の経験に頼っている始末です。
カラー印刷の多色刷を例にとるなら、撮影時のラィティングから、反
転現像によるポジフィルムをもとに、赤青黄黒の4色に分解して、すこ
し修正して得られたモノクロポジを、ネガフィルムに複写し、さらに4
枚のアルミ板に腐食させ、水をはじかせながらインキを流しこんで必要
な部分だけが、ゴムローラーに転写するところで紙を圧着させ、ようや
く刷りあがります。
単純に追ってみても8工程、転写回数は数えきれないほどです。
見たまま、見えるままを再現しようとするなら、これらのすべてを一
定以上の水準で管理しなければなりません。
もう一方の重要な媒体としての映画やテレビジョンに至っては、いっ
そう複雑な工程とともに、磁気的、電気的な発色システムがとって代り
ます。
このシンポジウムで、販売促進のための知識として色彩を考えるなら、
他にも準備すべきことがありそうです。
たとえば心理学からみた色、精神分析における色彩など、受け手に属
する効果を議論するには、まだまだ神秘的な分野であるにもかかわらず、
不確実な判断が横行しているのが、実状かもしれません。
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追記(20031022)
通説では、国際規格がA判だけで「B判は存在しなかった」という。
しかし、AからZにいたる規格だったから「A判」と名づけられたの
である。(いつごろから、この矛盾に気づかなくなったのか)
「古代の黄金率をもとに」は誤り。
《ゲーテとの対話》に、晩年のゲーテが色彩論に強い関心をよせてい
たことが、くりかえし記述されている。
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── PRAD《印刷入門 19780401 aedlib》
協力:土井工芸社/オールビューティK
02月08日(水)
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