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与太郎文庫
by 与太郎
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■ 細菌学史 〜 十三人の狩人たち 〜
苦難の道を歩いた妻、それでいながら多くの点でもっとも幸福だった妻
の一人となった──
── ド・クライフ/秋元 寿恵夫・訳《微生物の狩人(上)19801117 岩波文庫》P97-98
Pasteur, Louis 18221227 France 18950928 72 /《自然発生説の検討,1861》
妻に口述させるパストゥール(画像)
http://www.cscd.osaka-u.ac.jp/user/rosaldo/tep024.html
―― 池田 光穂《パスツールの妻の肖像》
http://oshiete1.goo.ne.jp/qa3040539.html
◆ 平時の平和論者
── 訳者の秋元寿恵夫さんは、ローザについてこう書いています。
「戦争がないとき、漠然と戦争に反対するのは誰にでもできる。また、
ある種の戦争を予想し、それについての反対として明確な見解をもつ事
は、必ずしも至難ではない。だが、すでに戦争が始まってしまってから
でもなお、自らの見解に誤りがないと信じ続けるものの数はだいぶ減っ
てくる。しかし、少しは、ある。
けれども、この意見を公然と表明し、できることならその戦争をやめ
させようと働きかけるものに至っては、もはや希有の存在に属するので
ある。ローザルクセンブルクというひとこそは、正しくそのひとりなの
であった。」と。── ローザルクセンブルクの時代(20070727)
http://plaza.rakuten.co.jp/articlenine/5010
(20080811-1219)
…… このように、今回新装をこらして復刊されたこの《微生物の狩人》
については、時代の制約そのほか、あらかじめ知っておいていただきた
い数々の事柄があるのだが、それと同じく原著がはじめてわが国に紹介
されてから今日に至るまでには、半世紀以上にわたった幾変遷があるの
で、この解説を終えるに当って少しくそのことにもふれておかねばなる
まい。
まずその最初は、昭和のはじめ頃、したがって原著がアメリカで大評判
になって間もなくの時期に当るのだが、《時事新報》という日刊紙に
《細菌の猟人》と題されて連載され、当時の読書界に大きな反響をもたらした
和田 日出吉氏の翻訳であって、これをわたくしが改訳して第一書房から
《微生物を追う人々》という題名で出版したのが昭和十七(一九四三)
年四月であった。この第一書房版は、幸いにして好評を博し版を重ねる
ことができたが、戦争も末期に近づいた頃出版元が廃業すると一緒に
絶版になってしまった。
しかし戦後になって、出版界が次第に落ち着きをとり戻してきた機運
に乗って、昭和二十八(一九五三)年には創元文庫版、昭和三十五
(一九六〇)年にはその一部が筑摩書房版《世界ノンフィクション全集》
にとり入れられ、昭和三十八(一九六三)年になって、こんどは全章が
平凡社版《世界教養全集》に収められて出版された。
そして、今回改めて新版を出すに際して、底本としたのは昭和四十九
(一九七四)年十月発行になる平凡社版《世界教養全集》第三十二巻の
第二版であったが、今回の新版は、それのたんなる引き写しではなくて、
文字通り改訂版といってよい。というのも、こんどは古くは第一書房版
にまで遡り、各章にわたって訳文の再検討が綿密に行なわれたからである。
しかも、それらはすべて、昭和十七年以来すでにわたくしの手元から
は離れていた原本と、いちいち照合しての上のことであって、こういう
作業が今回可能になったのは、好運にも岩波書店編集部の鈴木 稔さん
がこの原本を持参してこられたからであった。そして鈴木さんは、用意
周到にも、平凡社版の全文を読んでから Microbe Hunters の原本に直接
当って、不審の個所を克明に探し出し、それらをすべて校正刷の中で
チェックしておき、それをもとにひとつひとつ原文と照合しながら、
二人で意見を出し合ったのであった。
岩波文庫版《微生物の狩人》はともかくもこういういきさつで陽の目
をみるに至った。わたくしとしては、この書物が少しでも多くの読者に、
また永く読みつがれることを願っている。 一九八〇年九月
※要約 『』→《》
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02月28日(日)
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