ID:87518
与太郎文庫
by 与太郎
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■ 涙ぐましも 〜 音痴の教え子 〜
生の男性合唱に耳をかたむけ、ついに目ざめたのである。
http://d.hatena.ne.jp/adlib/19540817 キリギリス 〜 アリガ来たりて 〜
 
 4.旅人の涙ぐましも
 
── 妹(いも)と来(こ)し敏馬(みぬめ)の埼(さき)を還(かへ)
るさに独(ひとり)して見(み)れば涙(なみだ)ぐましも 大伴 旅人
〔巻三・四四九〕
 
── 前の歌と同様、旅人が帰京途上、摂津の敏馬海岸を過ぎて詠んだ
ものである。「涙ぐましも」という句は、万葉には此一首のみであるが、
古事記(日本紀)仁徳巻に、
「やましろの筒城(つつき)の宮にもの申すあが背(せ)の君(きみ)
は(吾兄(わがせ)を見れば)泪(なみだ)ぐましも」の一首がある。
 この句は、この時代に出来た句だから、大体の調和は古代語にある。
そこで、近頃、散文なり普通会話なりに多く用いる、「涙ぐましい」と
いう語は不調和である。
 この歌は、余り苦心して作っていないようだが、声調にこまかいゆら
ぎがあって、奥から滲出で来る悲哀はそれに本づいている。旅人の歌は、
あまり早く走り過ぎる欠点があったが、この歌にはそれが割合に少く、
そういう点でもこの歌は旅人作中の佳作ということが出来るであろう。
旅人は、讃酒歌(さけをほむるうた)のような思想的な歌をも自在に作
るが、こういう沁々(しみじみ)としたものをも作る力量を持っていた。
なおこの時「往くさには二人吾が見しこの埼をひとり過ぐれば心悲しも」
(巻三・四五〇)という歌をも作った。やはり哀(あわれ)深い歌であ
る。
http://www.aozora.gr.jp/cards/001059/files/5082_32224.html
── 斎藤 茂吉《万葉秀歌(上下)19381120 岩波新書》
http://www.aozora.gr.jp/cards/001059/card5082.html
 
 自答自問;Q&A(別項に詳述)
 
── ハ長調なら読めるが、ヘ長調は読めない。
http://d.hatena.ne.jp/adlib/20051207
 楽譜を読む人々 〜 Hatena enquete 〜
 
http://oshiete.goo.ne.jp/qa/1835903.html (No.1)
 ↓最短六年、苦節十年 〜 Too late or not too late 〜
http://q.hatena.ne.jp/1278647554#a1026259
 
(20090314-20111008)
 

01月05日(月)
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