ID:87518
与太郎文庫
by 与太郎
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■ 小塚原の腑分け 〜 明和 8.0304 〜
カピタンを初め、二人の書記役シキリイバ、大小の通辞たちも、みなのび
のびとした気持になっていたので、会談がいつになく賑わった。とうと
うおしまいに、カピタンが珍※(「酉+它」、第4水準2-90-34)という珍
しい酒を出して、皆を饗応した。
 その日は、良沢の顔が見えないほか、一座の者は、中川淳庵、小杉玄適、
嶺春泰、鳥山松園など、皆医師ばかりであったので、対話は多岐にわた
らずして、緊張していた。ことに、書記役シキリイバの一人のバブルは、
外科の巧者であったので、皆はバブルを囲んで、貪るように、いろいろ
な質問を発していた
 
…… やがて、六人は打ち連れて、観臓の場所へ行った。
 刑場の一部に、蓆をもって粗末な仮小屋が設けられていた。手医師の
何某が、三人の小吏と、二人の与力と一緒に待っていた。
 死体は、案のごとく、首だけは梟木の上にかけられている老婆のそれ
であった。老婆は青茶婆(あおちゃばば)といって、幾人となく貰い子
を殺した大罪の女であった。若い時、艶名をうたわれたといわれるだけ
に、五十を越しているというにもかかわらず、白い肥肉(ふとりじし)
の身体には、まだ少しの皺も見えなかった。
 刀執る者は、虎松という九十に近い小吏だった。
── 菊池 寛《蘭学事始 19210101 春陽堂 19880325 文芸春秋》
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…… ゴッホが、自分の左耳下部を切り落とす。
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 九人の画家 〜 修羅場の天才たち 〜
 

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(20171122)
 
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04月06日(土)
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