ID:85567
Kenの日記
by Ken
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■ギリシャ混迷
ギリシャは6月30日の午後12時にIMFへの借金返済期日を向かえ、返済はなされなかったので「債務不履行」の状況に陥っています。これに先立ちギリシャのチプラス首相は7月5日にEU・IMFの改革案への賛否を問う「国民投票」を実施することを決定しました。EU・IMFは表向きはギリシャの国民投票の結果を待つという立場を採っています。
ギリシャ国民が「EU・IMFの改革案」を否決したとしても、これまでに溜まった借金の山は消えることにはなりません。「改革案」が実施されたとしても「借金返済」は厳しい状況なのですが、それを否決して(楽をしようと考えて)状況で「借金」を返せるはずはありません。ギリシャが借金を返すとすれば「中国・ロシア」などに急接近して資金援助を得るしか方法はないと思います。
しかし今晩(ギリシャは1日の午後)になってギリシャのチプラス首相がEU・IMFのの改革案を概ね受け入れて「国民投票」を中止するのではないかという情報がありました。ギリシャの世論が「改革案受け入れ賛成」に傾きつつあるという情勢を受けて現政権が軌道修正を図っているようです。これまで何度もチプラス首相に裏切られてきたEU・IMFがその提案を受け入れるのかどうか不明です。しかし「どんでん返し」が起る可能性がゼロではない「国民投票」を待つよりは現政権に改革案実行を迫る方が現実的ではあります。国民投票で改革案受け入れが多数の賛成を得、それに反対するチプラス政権が退陣して総選挙が行なわれ、「まとも」な親EU政権がすんなり樹立されると考えるのは余りにも楽観的でしょう。まだまだ紆余曲折し世界はギリシャに振り回されそうです。
07月01日(水)
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