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Kenの日記
by Ken
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■クリスティーヌ・ワレフスカのチェロ
武蔵浦和図書館にクリスティーヌ・ワレフスカのCDがあったので早速借りてきました。クリスティーヌ・ワレンスカは1945年にアメリカのロサンゼルスの生まれました。今年70歳になります。ジャクリーヌ・ドュプレが同じ1945年生まれです。ワレンスカは若い頃「ドュプレ」と並び賞されていた女流チェリストだったのだそうです。
ドュプレは芸術分野のひとルの中心地ロンドンで華やかでかつ短い演奏活動を展開した後、病気のため1973年に引退し1987年に42歳で亡くなりました。一方ワレンスカはアメリカを中心に活躍し、結婚を契機にアルゼンチンのブエノスアイレスに居を移しました。ワレンスカはアルゼンチン各地で演奏会を開催しましたし、キューバでも演奏を行いました。この活躍の場の違いが日本における知名度の差になったようです。
ワレンスカは1974年に一度来日した後2010年に再来日を果たしました。借りたCDは2010年6月5日にとうきょうで行われたリサイタルを収録したものです。主な収録曲はブラームスのチェロソナタ第1番、ショパンのチェロソナタ、ボゴニーニ、ピアソラの二人のアルゼンチン作曲家の小品です。ポーランドからの移民の子孫だというワレンスカにとってショパンの作品は特別であり、ボゴニーニとピアソラも彼女にとって特別な作曲家だそうです。
ワレンスカのチェロは驚くほど聞く人を感動させる「音色」を持っています。その豊かなヴィブラートはドュプレの音色にも共通するものだと思います。CDの解説書ではワレンスカの左手の指は、カザルスに始まる現代チェロ奏者「機能のために音を犠牲にする指型」ではなく、あくまでもチェロの音色を最も美しく聞かせるための指型をしているのだそうです。CD解説書に写っているワレンスカの演奏する姿は見事にその指型を捉えています。
02月08日(日)
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