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Kenの日記
by Ken
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■エボラ出血熱
エボラ出血熱の流行は抑え込みができず患者数・死亡者数の増加傾向は収まっていません。現地では感染者の把握ができているとは思えないので、現在発表されている患者数を遥かに上回る患者がいると思われます。現在有効な治療薬がなく、患者の隔離も十分では無い状況下で「致死率が50%」であるとすれば、感染に気付かない患者が「隔離」されずに、家庭・所属社会に病気を広め「患者数・死者数」とも増え続けていきます。仮に病人が学校のクラスで同級生と接触したと仮定するとその学級の半分の生徒が「病死の危険」にさらされることとなり、感染した生徒の家族・近隣に広まっていくという恐ろしい構図が懸念されます。

この「隔離」という処理は、一般には医療設備があって患者を治療しながら外との接触を断つことを意味しますが西アフリカ諸国では医師・看護師が足りず、隔離設備も限られているため、感染者の発生した地区・部落を武力によって他と「隔離」するという措置が現実に行われいるようです。隔離された人々の中で、感染者は治療手段がないため半数は「死亡」する可能性が高く、食事・栄養摂取さえ容易でなくなれば「死亡率」はもっと高くなります。感染していない人も多くの「感染者」が身の回りにいると感染の可能性が高くなります。

これは全く非人間的な状況です。先進国の医療技術・医療体制を総動員して何とか押さえ込むことが出来ないのでしょうか。例えばアメリカが所有する病院船を西アフリカに接岸して隔離基地にするとか、世界各地に備蓄されている大規模災害対策用の仮説家屋、食料、給水設備などを動員して隔離施設を作るとか。13世紀の欧州を襲った「死病(ペスト)」で欧州の人口の3分の1が死亡したと言われています。「デカメロン」の話にあるように、裕福な人々は街を離れて人里はなれた場所に「避難」しました。21世紀になった今でもあまり状況は変わっていないということでしょうか。
08月28日(木)
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