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Kenの日記
by Ken
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■西アフリカで「エボラ出血熱」の被害拡大
西アフリカ(ギニア・シェラレオネ・リベリア)で感染が広がっているエボラ出血熱ですが、今年2月以降今月23日までの約半年にの被害の状況が発表されました。感染が確認されたり疑われたりする人が1200人、死者の数が672人になったとのことです。感染規模・死者数とも過去最悪となっているようです。23日現在の国別死者数はギニア319人、シェラレオネ224人、リベリア129人。更にナイジェリアの首都ラゴスで死亡したリベリア人男性についても「エボラ出血熱」が疑われています。

「リベリア」はアメリカで解放された奴隷がアフリカに帰って入植した国という関係で、今でもアメリカとの交流が残っているようですが、リベリア支援に現地に渡ったアメリカ人男性医師(33)と補佐していた女性の米国人計2人がエボラ熱に感染したことも判明しました。ナイジェリアで発病・死亡したリベリア人もアメリカ国籍だとのこと。

「エボラ出血熱」が空気感染をしないことから患者に接触しない限り殆ど感染の可能性が少なく、発症すると急激に重篤な症状を呈するので患者隔離が比較的に容易なので爆発的な感染拡大には至らないと考えられているようです。その背景には「エボラ出血熱」の病原性が強毒のためかなり高い致死率であることがあります。つまり「エボラウイルス」の組成する猛毒は「ホスト(この場合人間)」を早期に死に至らしめる場合が多く、そうするとウイルス自らもホストの体内で長生できないことになります。発病した患者を素早く隔離し、患者の血液や体液に触れないように治療していくことで、次第に被害が収まってくるのを待つという方法です。

現在「エボラウイルス」に効果のあるワクチンはありません。ウイルスの感染源動物(ホスト)も見つかっていません。現地に住んでいる「コウモリ」ではないかという仮説があるようです。エボラウイルスの毒性が変化したり感染経路が変わらない中に、感染源を突き止めワクチン開発を進めて欲しいと思います。
07月30日(水)
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