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Kenの日記
by Ken
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■袴田さん再審決定
今から50年近く以上前1966年に静岡県清水市(当時)で発生した一家4人殺人事件の犯人として死刑の確定した「袴田巌さん」の再審開始の決定がなされました。検察はこの決定を不服としていますが袴田さんを有罪とする決め手となる新しい証拠は無く、証拠衣類の血痕DNAは袴田さんとも被害者とも関連がないとの結論が出ているようなので、袴田さんの無罪確定は間違いないと思われます。
袴田さんは出所後病院で療養中ですが、本人袴田さん(78歳)に代わって、マスコミに登場しているのが姉の「袴田秀子さん(81歳)」です。弟さんの無実を信じて死刑確定後も弟さんの無実を訴え続け今回の再審開始を勝ち得ました。袴田秀子さんは81歳とは思えないほど心も身体もしっかりしています。テレビのインタビューへの受け答えも非常に理路整然としていて非常に立派なな方だと思います。
現代とは時代が違うのかも知れませんが、検察の捜査と検察が裁判に臨む態度は非常に反省すべき点が多いと思われました。犯罪が発生すると警察・検察が「税金を使って」捜査し、物的証拠は警察・検察が権力で接収してしまいます。その証拠の中に被告人に有利な証拠があったとしても警察・検察の胸一つで隠されてしまう可能性があるわけです。
このような捜査の態度は「国」が被告となった場合には特に困ります。嘗て第二次世界大戦終戦前夜、日本でも海外戦地においても軍事書類などの戦争犯罪証拠品の焼却が、軍(国の)によって大規模・組織的に行われました。これは戦勝国進駐対策であったのでしょうが、国民に「真実を知らせないため」でもあったと思われます。軍(国)の行為の実態を示す確定的証拠を失ってしまった日本国民は戦争犯罪に対する冷徹な評価をする機会を奪われてしまいました。その影響は現在の日韓・日中関係にも影響を及ぼしているのだと思います。
話は袴田事件に戻りますが、「事件」で殺害された清水市(当時)の「みそ製造会社役員(41)の一家4人」の他に、家族の中で当日に別棟に寝ていた長女は難を逃れていたのでした。そして何とその長女の方(67歳)が「再審開始決定」の翌日3月28日に清水区(現在)の自宅で死亡していることが確認されたのだそうです。袴田さんの無実が確定すると「一家四人殺人事件」の真犯人は誰かということになります。事件当時18歳であったというこの長女の方が「袴田死刑囚再審開始」のニュースを知った上で亡くなったのかどうか分かりません。またこの事件で生き残った方が「犯人」につながる情報を持っていなかったのか気になるところです。
04月07日(月)
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