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Kenの日記
by Ken
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■魔笛
今月下旬にイタリア旅行を計画しています。飛行機・ホテルはエクスペディアで確保しました。今回の旅行目的の主要なひとつに、ローマオペラ座でのオペラ「魔笛」の鑑賞があります。最初は3月上旬の「蝶々婦人」で考えていたのですが、旅行スケジュールが合わずに結局「魔笛」の初日を旅行日程に組み込むことができたのでした。
公演チケットは苦労してローマオペラ座のネット販売からチケットを予約しました。期日が迫っていた所為なのか、当該ネット業者に割り当てられたチケットが少なかったのか、ガレリアとか安い席は既に売り切れていたので、止むを得ずボックス席(4人)の2席を確保しました。本格オペラハウスのボックス席がどんな席なのか期待と不安が入り混じります。
今回のローマオペラ座の「魔笛」の監督は「デイビッド・マクビカー」という人で、彼がイギリスのロイヤルコヴェントガーデンで監督した「魔笛」のプロダクションが再演されるようです。
ローマオペラ座のホームページ
このコヴェントガーデン(2003年)の魔笛は我が家のビデオライブラリーにあります。今回準備のために改めて見直しましたが本当に歴史的な名演・名演出だと思いました。当時の配役は今ではなかなか揃わないほどの豪華なメンバーだと思います。夜の女王のダムラウ、パミーナのドロテア・レシュマン、パパゲーノのキーリンサイド、タミーナのヴィル・ハルトマン、そして指揮はコリン・デービスです。敢えて難をあげると、パパゲーナの服装が「何で彼女だけ現代的なの?」ということくらいでしょうか。
若手の有力な歌手達がベテランにコリン・デービスの暖かくてしなやかな音楽に支えられて自分の持ち味を十二分に発揮して歌っています。歌とストーリーが非常にスムーズに進行するのは、歌手達の力と監督マクビカーの良く考えられた演出の賜物だと思います。本当に素晴らしいオペラに仕上がっています。今回のローマオペラ座の演出は出演者がまったく違いますが、どのような舞台に仕上がるのか非常に楽しみです。
もともと「魔笛」はシカネーダーの台本にモーツアルトが手を入れたもので、ポンテの3部作のようにストーリーがしっかり練られているものではないので、理論的にストーリーを追っていくことが難しく、どちらかと言えば散りばめられたモーツアルトの有名なアリアを聴き、大まかな筋を抑えれば「良し」とすることが多いみたいです。
しかし、コヴェントガーデンの魔笛を見ていると、夜の女王の世界とザラストラの世界の違いとか、タミーノ・パミーナのカップルとパパゲーノ・パパゲーナカップルの対比と「から見合い」など、おぼろげですが何か訴えのようなものが透けてくるように思えます。さらに今回イタリア旅行準備のために「天使と悪魔」を読みましたが、この小説に出てくる「フリーメーソン」結社の儀式などを考えると「魔笛」の2幕の意味が分かってくるような気がします。
ドイツ語の「魔笛」がローマで上演されると多分イタリア語の字幕となることと思いますので、ストーリーをしっかり頭に入れて行くことにします。
03月18日(日)
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