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日刊・知的ぐうたら生活
by schazzie
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■ハーラン・エリスン
「新ターミネーター2」シリーズを、惜しみながら読み終えた。いくらでもきりがないほど続いてしまいそうな話なんだけど、やっぱりジョン・コナーが、自分の父親となるカイル・リースを過去に送ったところで終わっておかないとね。映画「T3」とはだいぶ展開が違っているが、これはこれですごく面白かった。
ところでこのシリーズ全作品の献呈謝辞に、「ハーラン・エリスンの全作品に感謝を捧げる」とある。巻末の解説でもこのことに触れており、「作家本人(ハーラン・エリスン)としては非常に論客であり、よく噛み付くことでも有名」とある。
「84年に「ターミネーター」が公開された折には、未来から現代にやってきた兵士というコンセプトに対して「自作アイディアからの盗用」を訴え、実際に訴訟にも勝訴しているという経緯があった。キャメロン(ジェームズ・キャメロン監督)もこれを受け入れ、最初に『T1』がビデオ化された際にはエンド・クレジットに「ハーラン・エリスンの著作に感謝を捧げる」という追加テロップがビデオ挿入された」
なるほど、そういうことがあったのか。というわけで、この「新ターミネーター2」の作者スターリングも、前例を踏まえて、ハーラン・エリスンに感謝を捧げておこうというわけか。
ハーラン・エリスン(Harlan Jay Ellison)は、アメリカでは大人気のSF作家らしいのだが、日本では『世界の中心で愛を叫んだけもの』1冊しか現在は入手できない。他にアンソロジーで『危険なヴィジョン 1』と、『妖魔の宴(うたげ)〈狼男編 1〉』が出ているが、現在は入手不可である(Amazon.co.jp)。
いろいろ見てみると、この人のタイトルのつけ方が独特で面白い。「新ターミネーター2」シリーズの翻訳をした石田享氏が訳している『我が魂はランゲルハンス島沖―北緯38度54分、西経77度00分、13秒にあり』(または『北緯38度54分西経77度00分13秒ランゲルハルス島沖を漂流中』)とか、『“悔い改めよ、ハーレクイン”とチクタクマンはいった』、『俺には口がない、それでも俺は叫ぶ』、『男が椅子に腰をかけ、椅子が男の脚を噛む』などなど、変なタイトルが並ぶ。
解説の品川四郎氏によれば、『少年と犬』(映画もある)というまともな(?)タイトルの作品がお薦めということなのだが、これも短編で、扶桑社ミステリーの『幻想の犬たち』というアンソロジーに入っているようだ。
<MSどす のハーラン・エリスン ファンの部屋>というサイトを見ると、『少年と犬』は、『世界の中心で愛を叫んだけもの』にも入っているようだ。
『幻想の犬たち』/ジャック ダン (編集), ガードナー ドゾワ (編集), Jack Dann (原著), Gardner Dozois (原著), 福島 正実 (翻訳), 安野 玲 (翻訳), 中村 融 (翻訳), 大森 望 (翻訳), 新藤 純子 (翻訳)
文庫: 516 p ; サイズ(cm): 148 x 105
出版社: 扶桑社 ; ISBN: 4594028152 ; (1999/12)
内容(「BOOK」データベースより)
犬は、長い年月にわたってわれわれのそばに仕え、時に人間同士以上に人の心を理解して信頼と友情を築きあう、人類の真の友であった。そんな犬をテーマに書かれた膨大な幻想小説のなかから、現代を代表する名作16編を厳選し、この1冊に結集。人間との間に驚くべき絆を結んだ犬、荒廃した破滅後の地球を仲間とともに生き抜く犬、前人未到の宇宙へ飛び出した犬等々、想像力豊かに紡ぎだされる、幻想に満ちた犬たちの世界。大好評『魔法の猫』『不思議な猫たち』の編者が贈る、犬アンソロジーの決定版。
目次
「死刑宣告」 Auto-Da-Fé デーモン・ナイト(Damon Knight)
「ルーグ」 Roog フィリップ・K・ディック(Philip K. Dick)
「ニューヨーク、犬残酷物語」 Do It for Mama! Concering Dogs, Men & Manhattan :24 Hours of Violence & Tragedy ジェロルド・J・マンディス(Jerrold J. Mudis)Tr:新藤純子
「銀の犬」 The Hounds ケイト・ウィルヘイム(Kate Wilhelm)
「泣き叫ぶ塔」 The Howling Tower フリッツ・ライバー(Fritz Leiber)
「悪魔の恋人」 Demon Lover M・サージェント・マッケイ(M. Sargent Mackay)
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02月17日(火)
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