ID:83698
日刊・知的ぐうたら生活
by schazzie
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■原文で味わう新しいアメリカの短編小説(3)
「原文で味わう新しいアメリカの短編小説」講座第3回目
テキスト:「Seven」/Edwidge Danticat (pronounced "ED-WEEDJ DAN-tih-CAH")
エドウィージ・ダンティカはハイチ出身の移民で、両親が先にアメリカに移住し、彼女自身は12歳の時に渡米した。その間おばに預けられていた。大学の卒業制作で『Breath, Eyes, Memory』(邦訳『息吹、まなざし、記憶』)を書き、注目を浴びる。もともと英語圏ではない人間なのに、短期間に英語をマスターした言語習得能力は素晴らしい。他言語を学ぶのには詩を書くのが早道と言われているように、ダンティカも詩から入ったようである。なるほど彼女の文体は詩的で、日本語に訳すのは結構難しい。
<他作品>
The Farming of Bones: A Novel/Edwidge Danticat (著)
Book Description
From the bestselling author of Breath, Eyes, Memory, a passionate and profound novel of two lovers struggling against political violence
Krik? Krak! (Vintage Contemporaries)/Edwidge Danticat (著)
内容(「MARC」データベースより)
恐ろしく、苦しく、悲しく、そして激しい現実の中に、微笑ましく、温かく、たくましく、そして静かに生きる人々。女性の存在に焦点を当てつつ、ハイチ系アメリカ人作家としての独特の作風を確立するダンティカの短編集。
<邦訳:『クリック?クラック!』>
今回は発表をしなくてはならなかったので、前日までの寝不足もあって、もう倒れるかと思うくらいに緊張した。例の「They had made love again and again」の部分は、幸いなことに南さん自身が訳したので、ほっとひと安心だった。何もその部分に特別こだわりを持ったわけではないが、憧れの先生の前で、そのような描写を口にするなんて(しかもマイクで増幅して)、やっぱり恥ずかしい〜。しかし、頭が真っ白になっていたため、南さんがなんて訳したか、まるで覚えていないというのが情けない。
ダンティカの作品は、日本語に訳されたもので読むと一気に読める面白いものだが、原文は一筋縄ではいかない。上に書いたように、「詩的」なので、読むのはいいが、日本語にするとなると至難の業。これは表現が美しいという意味ではなく、詩のような省略の多い書き方だという意味。個人的にはこういう文体よりも、アーヴィングのような生真面目にきっちり書いてくれる作家のほうが好き。
●次回の課題
「A Place I've Never Been」/David Leavitt
05月08日(木)
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