ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■小6女子の憂鬱。
土曜日、娘・R(11才)が友達と一緒に近場の遊園地「としまえん」に行くという。
ちょっと前にも行ったはずなのに何故なのか。6年生になってから友達とつるんで遊ぶのが好きになってしまったのか。あの時は小6女子が4人もいるのに誰一人どの電車に乗って行けばいいか分からなかったから僕が駅まで行って教えたんだよな…。
そして4人でとしまえんに行ったことは誰にも喋っちゃだめだからね、とお互い内緒の約束をしたはずなのに、ひとりがものすごいおしゃべりで他の友達はおろか先生にまでベラベラ喋りまくったためその子ははぶんちょにされたというドロドロとした小学生ドラマを聞かされたのであった。
「なんでまた行くんだよ」
とRに聞いてみたところ、理由はそのおしゃべりにあるんだという。
「みんなにばらしちゃったから、Aちゃんが『なんで私も連れてってくれなかったの?』ってなっちゃって、Aちゃんと行くことになっちゃったの」
「はー。大変だな。Aちゃんも最初に誘えばよかったね」
「それはないよ。みんなに嫌われてるから」
「え、なんで?」
「わがままだから」
「なるほど」
納得してしまった。それを聞いていた嫁が
「もうお弁当作らないからね!ママ朝から仕事なんだから!」
と釘を刺す。前の時は嫁が弁当を持たせたが今回はダメなようだ。
「そっかー。じゃあ前も買ったけど、ばくだん焼きでも買うかな〜」
友達と行く前から僕ら家族は何十回もとしまえんに行っているので、Rもどこに何が売っているかは詳しい。ちなみに「ばくだん焼き」というのは、見た目はたこやきがでかくなった感じで、中は外はカリカリで中はもんじゃ焼きみたいにトロトロで、いろんな具が入っている食べ物である。
「カレーもいいぞ。ナンがでかくておなかいっぱいになるし、子供でも食べられる辛さだし、安いし」
そう僕が提案してやると
「いくらだっけ?」
「600円ぐらいだったかな」
「高いよ!」
とRに言われてしまった。
「ばくだん焼きだって450円だろ。大して変わらないじゃん」
「前はばくだん焼きをみんなでお金を出し合って買ったの!」
前回はお弁当があったのでばくだん焼きを分け合ってもおなかいっぱいになったのだろう。しかし今回は…。少ないお小遣いの中でどうやりくりしようか考えるRを見て、僕はちょろっとお小遣いをあげたくなってきてしまった。R自身が行きたいんじゃなくて、恐ろしい女の人間関係ドラマに巻き込まれてしまった感があるから。
「これでなんか食べなー」
1,000円ぐらいそっと渡してやろうか。確か中華料理屋もあったはずだからそこで美味しいものを食べてもらいたい。
遊園地だけにユウリンチー。なんちて。
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06月27日(土)
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