ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■走る走る、オレ(の子供)達。
土曜日に予定していた小学校の運動会は雨で翌日に延期となった。
日曜日の朝6時に、場所取りのために学校に出掛けた。また、グラウンドのコンディションが最悪なため、整備のために駆り出されてもいたので、朝っぱらから先生や他のオヤジ達と共に肉体労働。
水たまりの水をスポンジで吸い取ったり砂を撒いたりしてたが、徒競走のゴール付近が特にグジュグジュでひどくて水抜きにも限界があり、凹凸も出来てしまい、
「転んじゃう子供がいるかもなあ…」
ということで先生達がプログラムを変更し、走る競技は出来るだけ午後に遅らせてグラウンドが少しでも乾いてくれるのを期待した。
その徒競走だが、どの学年も4人一組で行ないタクは去年見事1位になった。ただ今年は足が速いライバルがいるらしく、1位は難しいらしい。
「もし1位になったらポケモンカード買ってくれる?」
と言うので、それぐらいのニンジンで闘志を燃やし、1位が獲れるなら…と思い、
「よし、いいぞ」
と約束してしまった。一方、娘・R(10才)は僕の血を思いっきり受け継いでいるため
「Rはねえ、3位が目標」
初めからかなり低い志を打ち明けており、まあ、4位にならなきゃいいか…ということで
「うん、出来る範囲でガンバレ」
多くは望まないことにした。
運動会は予定通りの時刻に始まり、変更版のプログラムに沿ってまずダンスなど団体競技のものが先に行われ、お昼直前ぐらいにタクの学年のかけっこになった。当然僕も嫁もゴール付近でビデオとデジカメを構えて見守っていた。
タクの組がスタートすると、タクが言っていたとおり、足が速いというライバルとトップを競っていた。しかしわずかながらにタクがリードしており、これは1位いける!と思っていたら…ゴール直前で転びはしなかったもののよろけてしまい、その分ライバルに追いつかれてしまい、どっちが先か分からないままふたりがゴールテープを切った。
ほぼ同時に見えたものの、ゴールそばで審判をしていた先生の判断により、タクは残念ながら「2」の旗を持った係の子に手を引かれて行った。
「ああー…」
残念ながら2位になってしまったようで、嫁とため息。お昼休みになって、嫁の渾身の弁当を食べながら
「タク、2位は惜しかったけどよく頑張った」
と褒めてやると
「違うよ。ボクは1位だよ。先生に2位にされちゃったけどボクの方が先だったと思ってるよ」
「おおお!」
タクは自分が勝負に勝ったことを疑っていなかった。先生にどう判断されようが、自分の目と感覚で自分が勝ったことを確信している、ということだ。なんだか知らんが感動してしまった。また、それを先生にクレームを付けまくったり悔しくてぎゃーぎゃー泣いたりわめいたりしないところがまたいい。冒頭の通り足場が悪かったし、特にタクのコースは一番ひどかったので、気の毒なのは充分分かっていたことなので、
「うん。そうだな。本当は君が1位だったよ」
僕もそう信じたくなったところ、
「じゃあカード買って」
感動して緩んだ心の隙を鋭く突いて来るタク。見事だ…。
午後はある意味一番心配なRの徒競走。1位でも2位でもなく、
「3位目標」
というのは非常に彼女らしい…せめて4位にはならないようガンバレ…と祈る気持ちでRが走る組の出番を見守っていたら、Rの組は…
「最初から3人じゃねーか!」
なんと、元からひとり少ない3人でよーいドンしたのであった。で、Rは目標の通り3位でよかったね、目標達成だね…ってオイ。おのれR、この僕をたぶらかすとは。可愛いフリしてあの子、わりとやるもんだね。
子供達だけじゃなく、僕ら父兄も駆り出されて綱引き対決をやらされたりした。子供達は綱引きはやらなかったけれども、ウチの子らは駆け引きが上手のようで…。
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10月08日(火)
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