ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■母来たる。うどん食う。
Negiccoライブを観た帰り、電車に乗っていると母から電話が。栃木から東京に出て来ていて、今、池袋にいるという。

「僕もちょうど次の駅が池袋だ」

と言うと

「顔見たいから池袋駅で待ち合わせよう」

そういうことになった。池袋駅で降りて、待ち合わせの場所に行くと、母が立っていた。顔を見るなり

「お腹空いちゃった。なんか食べたい」

と言う。援交の女子高生か。じゃあとりあえずデパートのレストラン街にでも行くか、ということで西武の上の階まで登って店に入った。

「なんでお前ひとりなんだ。奥さんとRとタクはどうした?電話した時はてっきりみんな一緒だと思ったのに」

と母が言うので、実はアイドルのライブを観た帰りで、もちろん家族も誘ったけど誰も来なかったのだ、と説明すると

「えー。何なってんのあんたは」

と呆れられた。

「じゃあ母さんは何でコッチにいるんだ」

と聞いてみたら

「『きよ友』さん達とお食事会」

だったとのこと。母は熱心な氷川きよしファンで、「きよ友」とはコンサート会場などで仲良くなったファン同士のことをそう呼ぶ。すなわちどっちもどっちじゃないか。これが親子か。

試しに母の携帯から嫁に電話をしてみると

「はいっ!」

という聞いたこともないような緊張した声で電話に出る嫁。

「僕だよーん」

と言うとその声は

「はあ?」

ケンカ売ってんのかテメエ、みたいなドスの効いた声に変わった。子供達とも話し、うどんを食べた後は

「ケーキ買ってやるから!持ってけ!」

とデパチカで調達したお土産を持たされた。

「声だけでも聞こうと思って電話しただけだったんだけど、まさか会えるとは思わなかったから嬉しかったよ」

そう言って母は帰って行った。離れて暮らしているので、なかなか会えないから、僕もできるだけ顔は出そうとは思っているのだが…、今日みたいに偶然タイミングが良過ぎることもあるんだなあ。親子だからそういうこともあるのかな。

母だけに、ママあること。なんちて。

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12月17日(月)
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