ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■アド街大山。
こないだの「アド街」で大山という街が紹介されていた。

ちなみに東京には小山という街もあり、いずれも庶民的で賑わいのある、毒蝮三太夫が好んで徘徊してそうな長いアーケード商店街がある。さらにちなみに小山は栃木にもあり、東京は「こやま」であり栃木は「おやま」である。おやーまゆーえんちー。

大山はウチからもわりと近く、自転車を貸してもらえる交通公園があり、娘・R(8才)と息子・タク(6才)はそこで遊ぶのが大好きなのでよく連れて行く。お腹が空いたら安くてガッツリ食える店がいっぱいあるし、嫁がわりと気に入っているサンドウィッチの店で買って公園で食べたりもしている。

ミーハーな僕は、知ってる店も出るかなー、と思いビデオを撮っておいたのを日曜日に見てみた。見始めると嫁もいつの間にか隣に座っている。そして

「あ、ここ知ってる!」

自分が行ったことがあるお店や場所が出る度に嬉しそうに言う。おのれ、僕以上のミーハーではないか。そして嫁が好きなサンドウィッチの店や、その隣のメンチカツがウリの肉屋さんなども紹介されていて、

「ここで買ったことあるよね!」

Rとタクもすぐ分かったようだ。こういう街を紹介する番組はいい。住んでいる街やよく行く街を熟知した気になっていても、全然知らなかった一面が紹介されたりするのが新たな発見になって良い。

大好きだったアイドルが脱いでみたら未知の裸体がうおおおお!というのに似ている。全然違う気もする。

そのサンドウィッチの店も実は24時間営業で、夜中はタクシーの運ちゃんがひっきりなしに買っていくのだ…なんてことが紹介されていて僕らが全然知らないことであった。

「こういうのって、やっぱテレビに出た次の日って客がすごいのかな?」

テレビ離れがどうのと言われていてもそういう影響力は未だネットなんかとは桁違いに強いだろう、なんてことを話ながら見終わった。

次の日の夜、嫁が

「いやー、今日、大山のあのサンドウィッチの店行ってさー。子供達を公園で遊ばせたついでに…」

「行ったのかよ!」

ついでに、ってまずサンドウィッチありきなんだろうが!家事が忙しい忙しいといつも言ってるくせにそういうところは僕以上にミーハーなんだよなあ。

「凄い混んでた!となりのメンチカツの肉屋も!長い行列が出来てたよ!」

「やっぱり買いたくなっちゃうよね…」

「でもね、ばんばん売れてくから作るヒマもないのかもしれないけど、いつもより具が少なかったよ…クリームの層も薄いし…」

「えー…それって典型的なダメパターンじゃん」

せっかく客が押すな押すなと来ているのだから、おいしいサンドウィッチをアピールし、新規客を開拓するチャンスなのに、一見客には「こんなものか」と思われ、常連客には「サービスが落ちた」と離れられ、いいところがないではないか。

…なんて見てもいないのに勝手なことをベラベラと。ウチの街もよくアド街とかもやさまみたいな散策系番組が来て放送されることがあるが、好きな店がそんなことになったらやだなあ。サンドウィッチだけに口を挟みたくなったのであった。

嫁はサンドウィッチが好きだが、僕はサンド(のメシより)エッチが好きである。

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11月16日(水)
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