ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■中華なぱいぱい。
嫁が仕事に行っている週末の午後。

娘・R(8才)と息子・タク(5才)を連れて昼飯をどっかで食べようと思った。

「マックがいいー。マックー」

とせがむタクを振り切って入ったのは「香港張記園」という中華料理店。ここはつい最近まで「鉄鍋麻婆豆腐」という店名ながらメニューに麻婆豆腐がないという不思議な店だった。

タクはマックに行けなかったのでずっと席でいじけていたのだが、店の中国人お姉さんが

「どうぞー」

と中国のキャラメルをタクとRにくれてニコリと笑った。キレイな人である。

右隣の席には作業着を着た会社員数名がいて、

「うわこれ多いよー」

チラリと盗み見するとすごい量の麻婆豆腐定食であった。おお、今は麻婆豆腐あるのか。左隣の席には女子大生ブロガー風の女の子がひとり、運ばれてきた酢豚をデジカメで撮ってたりしていたのだがそれもとてもボリュームがあって、結局半分ぐらい残していた。

これは控え目に注文しなければなるまい…と思い僕はエビチリ定食、Rとタク用には水餃子と半チャーハンセットを頼んだ。

「おいしいよー。食べなねー」

未だにぶすっとした顔をしているタクにお姉さんが声をかける。半チャーハンは「半」なのに1.5人前ぐらいあるチャーハンであった。

モグモグ食べているとRが僕の肩を突っつく。

「あそこにいる子、何才だろうね」

奧のカウンターのはじっこでひとり、お勉強をしているのだろうか、ノートに何やら書いている女の子がいた。厨房にいるシェフの子だろうか?するとお姉さんがスススッとやって来て

「あなた何才?」

とRに聞いてきた。

「8さい…」

Rがオドオドと答えると

「あの子は9才よー」

お姉さん、子持ちだったのかっ。なかなか気さくなお姉さんではある。気が付くとむすーっとしていたタクもいつの間にか機嫌が直りガツガツと食べていた。おいしかったらしい。帰り際には女子高生がひとりで入って来てビックリした。一見みすぼらしい店なのに、最近の女子高生はどこにもひとりで入ってくるなあ。ガテン系からJKまで幅広い客層の気さくな中華料理店。

Rとタクが意外に健闘したこともあり、なんとか全部食べることが出来た。お会計は1,100円であった。安。

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08月22日(月)
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