ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■字は体を表す…のか。
「フッ。ヤツらは泳がしておくか…」
ということで子供達を水泳教室に連れて行った。1コマ目が息子・タク(5才)で2コマ目が娘・R(7才)である。
最初はタクの番なので、ロビーでRと待つ。待っている時間が勿体ないので、Rは宿題の日記を書き始めた。すると隣に座っていたRと同じくらいの年の女の子が
「うわあ、すごおい。こんなに字を書いてるっ」
とRの日記帳をまじまじと覗いてきた。
「ははは、君は何年生だい?」
「いちねんせい」
「そうか。この子は2年生だから、君よりちょっと上手かもね。でも君もこれから学校で習うことになるよ」
もしかして、Rはちっこいので同学年か下手したら年下に見られていたのかもしれない。だからこんなに書けてスゴイ、と。Rは褒められて照れているのか、あまりその女の子と目を合わせようとせず、ひたすら日記を書き続けている。でもこの子が
「こんな漢字も書けるのー?すごおい」
「字が上手。すごおい」
やたらと褒めまくるので心を開いたのか、
「このページはね、としまえんに行った時の日記なのよ。背が伸びたから初めて乗れるようになった乗り物が楽しかったことを書いたの…」
などと話しかけるようになった。そんな会話をしていたら
「えっとしまえんで背が伸びたから…ってひょっとして110センチですか」
横からその子のママさんが食らいついてきた。
「そうです。110センチ以上の制限がかかってる乗り物、いくつかありますよね」
「そうそう、ウチの子もこないだやっと110センチ超えたから乗れるようになってー」
どうやらウチと同じようにとしまえんに良く行って、同じような時期に110センチを突破したようで、共通話題ありまくり。合コンだったら一気に意気投合するレベルである。1才年下の子と身長がほぼ同じというのがちょっと悲しいが。
ママさんも含めて喋っているとパパさんも出て来て、Rの日記帳をまじまじと眺めて
「字がスゴイ上手ですね。何か習ってるんですか?」
なんて言ってくれるものだから僕まで嬉しくなってしまった。お世辞でも嬉しい…。僕も嫁も植田まさしとかやくみつるみたいな変な字体だからなあ…。
その女の子はサユリちゃんという名前らしく、パパさんが
「ほら、キレイな字だから見せてもらえ。特にお前の名前、『さ』と『ゆ』と『り』を見つけてお手本にするんだ」
なんてことまで。サユリちゃんとは今日初めて接したわけだが、年も級も近いので
「きっとまた近い内に会えますね。それじゃーさよならー」
帰り際そんな挨拶をして別れた。やたら字が上手上手と言われて、僕は今まで全然そうは思っていなかったけれども
「あれだけ言われたんだから、上手なのかもしれない。確かに読みやすいしなあ」
現金なものでそう思うようになってしまった。字が上手…なんて一度も言われたこともなかった僕としては羨ましい限りである。
せいぜい自慰が上手なぐらいである。
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04月24日(日)
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