ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■朝顔の花一時
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数日前よりウチに朝顔の鉢植えがある。

父親参観の時に娘・R(6才)のクラスで見たヤツだと思った。

「これ、Rが学校から持って来たのか?」

と嫁に聞いてみると

「Rがそんな重いの持ってこれるわけないでしょ!呼び出されたのよ!私が!」

「はいはいお疲れっす」

「夏休みになったら観察絵日記付けなきゃならないのよね。Rのことだから書かずに溜め込んじゃいそうで…」

「毎日デジカメで撮っておけばいいじゃん」

「それいいねえ」

たまに息子・タク(4才)のちんこ写真も混ぜといたりしてな。まだつぼみですーとか言って。

この3連休のうち土日は休めず仕事。子供達と遊ぶことも出来ず、朝Rと一緒に朝顔を観察することだけが楽しみとなった。

早く起きて確認すると、いくつもの花が咲いていた。花の色はピンクだ。青よりもRらしい色である。なんとなくRの可憐な雰囲気にも似ている…と感じるとますますこの朝顔がRに似ているように思えてくる。朝顔と一緒で、寝る時は僕に巻き付いてくるし。朝顔の君ってか。

「R〜今朝もいっぱい咲いてるよ〜」

とRを呼ぶ。ここで千利休だったら満開の朝顔を全て切り落とし、一輪だけ部屋に飾っておく、というイヤらしいことをするのだが、そんなことをしたらRに嫌われるのでそんなエセ教養人みたいなことはしない。

「わーきれいだねえ」

Rとしばし眺める。

「お水くんでくる」

Rはコップに水を汲んで、鉢植えにダバダバと注ぐ。なんか水が溢れそうなんですけど。

「あんま水やり過ぎても枯れちゃうぞ」

「だいじょぶなの!」

「そうか?」

若干心配になりつつもそろそろ仕事に行かなければならぬ。Rは枯れた花を摘んだりしてメンテに余念がない。今、朝顔の世話に夢中なんだなあという熱意が伝わってくる。

「じゃ、パパは会社行ってくるね」

「うん」

「じゃあね!」

「うん」

2、3度呼んでもRは生返事しただけで、朝顔を眺めたままこっちを見やしない。

「R〜こっち見てよ〜」

朝顔に 娘取られて オラ行けず 

なんつって。

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07月19日(月)
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