ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■娘の顔。
腹が減ったある晩、嫁と馴染みの居酒屋に行った。

「しばらくですね。出産はそろそろ?」

店長が出迎えてくれた。嫁は照れているのか
ニタニタ不気味な笑みを浮かべて「はい」とか答えている。

飯をカツガツ食っていると

「これ…去年生まれたウチの娘なんですよ
 見てくださいよ〜」

店長がフォトアルバムを持ってきた。
きっとこの人は娘の写真を肌身離さず持っているに違いない。
子煩悩店長め。嫁と2人で写真を見てみる。

「かわいい〜、でも店長そっくり」

やはり女の子は父親に似るのかもしれない。
嫁は僕の顔をじーっと見ながら

「アナタに似てしまうのね…Rちゃん、かわいそう…」

「なんだとー!失礼な!」

「そのぶっとい眉毛…」

「なんだとー!
 お前の『固いもんしっかり食って育ちました』っていう
 縄文人みたいな顔エラだって似て欲しくないぞ!」

「なによこのオタク顔!」

「うっせー!10代の頃はメチャクチャ可愛かったから
 上級生に怖いくらいにモテたんだぞ!
 でも僕はロリだからありがたみがなかったけどな!」

「アタシだってバレー部にいたころはモテたのよ!
 …女からだったけど」

…。
…。

お互い傷に塩を擦り付け合うようなことは
やめよう…ということになった。

どんよりした雰囲気になり、つまみと酒を
ちまちまつまんでいたところに店長がまたやってきた。

「アハハ〜みんなに似てるって言われるんですよ」

店長はイイ男(ウホッ)だから羨ましい。

遺伝か…。

「あ、店長。いでん…じゃなかったおでん下さい」

「ないです」

…。

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アリガトウゴザイマシタ。
07月22日(火)
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