ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■嫁の裏声(喘ぎ声に非ず)
一週間ほど風邪が治らず鼻水と咳が続いている。
この日も夜遅くまでネットをしつつ
派手にゲホゲホやっていたら

「ワタシは寝ますけど大丈夫?その咳…」

嫁が寄って来た。そして

「オトウサンノカラダガシンパイデス」

と、裏声で言った。

「ん?なんだそりゃ」

「…ってお腹の中のRちゃんが言ってる」

「…お前は腹話術師か」

「さっきからボコボコ蹴ってるのよ。
 ワタシ、この子の考えることが分かるんだ」

なんと。

僕は我が子に心配をかけてしまっていたらしい
まだ産まれてもないのにこの子はなんていじらしいんだろう。

それに引き換え、体調が悪いにもかかわらず
ネットに齧りついているワイは日本一のどあほうや…。

「Rちゃーん。!心配してくれてゴメンヨー!
 今夜は一緒に寝よう!」

僕は嫁ごとRちゃんに抱きついて
そのまま布団になだれこもうとしたのだが

「チカヨッチャ、ダメデス」(裏声)

…。

「何でー!」

「風邪がワタシに伝染ったらどうするのよ!
 母体が感染すると早産の原因にもなるんだよ!」

嫁がもの凄い剣幕を立てた。

「それって、例えば船が沈没しようとする時に
 ネズミが集団で脱出する、みたいな原理といっしょ?」

「そうそう、そんな感じ」

あーそうかいそうかい。僕は沈没船かい。
はぶんちょかい。えんがちょかい。

僕は嫁と子供に拒絶され、隔離されて一人で寝る夫となった。

しかし、体調が悪い時ほど人肌が恋しいもの。
そして体調が悪い時ほど何故か生殖機能だけは旺盛になったりする。
困った…さっきは嫁に言い負かされてしまったが
隙を見て夜這いしようかしら。

夫の逆襲。隔離夫ミサイル。なんつって。

嫁がゴソゴソ寝返りを打つ音がした。
やるなら今だああああ!

「オトウサン、ハヤクナオッテネ」(裏声)

…。

はい、おやすみ…。


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アリガトウゴザイマシタ。
05月25日(日)
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