ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■(イヤな)思い出の九十九里浜。
海に行きたい、と嫁が言った。

お腹の子、Rちゃん(仮名)には今のうちから
海や山の自然に触れさせたいのだ、という。
良いことだと思った。

これから生まれて来ようとしている新しい命と、
すべての生命の源である青い海との対面。
この子の種の大元である白い膿状のザ○メンばっかり
流し込んでるからそれよりは100倍マシだと思った。

「でも近場のお台場とか湘南とかは海が青くないからイヤ!」

嫁はそんなことをほざく。しかしいきなり沖縄とか行く訳にもいかないので

「九十九里なら少しは綺麗なんじゃないか?」

と、地図で調べることにした。僕らは車を持っていないので
駅と海岸が出来るだけ近いところ…よっしゃあ、ここだ!
と目星を付け、勇んで到着した外房のある駅。
雲がどんより。予報では晴れだったのに。
しかし、更なるとんでもない誤算があるとはこの時点では知る由もなく…
それに気付くのは、もう少し後になる。

駅を出て海までの道を確認し、張り切って歩き出したはいいが、
いつまでたっても一面、田んぼ。

シーサイドな雰囲気は全く感じられず、
カモメの鳴き声の代わりにカエルがゲロゲーロ、
そよ風が運んで来るのは潮の香りではなく牛糞の臭い。

天候と共に僕らの表情もあやしくなる。

地図では近く見えたが結局徒歩40分もかかってしまった。
そして、ようやく辿り着いた海は、

どどーん。大荒れ。

ひねもすのたりのたりかな、みたいな
ちゃぷちゃぷとしたほがらかな青い海を期待していたのに
待ち受けていた現実の光景は、
白い波頭、怒涛のド演歌日本海(九十九里だけど)

そんな海にもけっこう人がいたが、ほとんどがサーファー。
黒いスーツを来た彼らが波にへばりついる様は、
まるでテトラポットのフナムシのようだった。

しかし彼らからすれば
歩き疲れて程よくやつれた僕らが
荒い波打ち際に佇む様は

どう見ても心中夫婦。

海は広いな〜大きいなあ〜行って見たいな黄泉の国〜♪

既にヤケクソになっていた僕は
歌でも歌おうとしたが
どう考えても胎教に悪そうなので自粛。

そう。胎教である。
この海、この大自然をRちゃん(仮名)に感じ取って貰わないといけない。

Rちゃんよ。まだ生まれ出ぬ我が子よ。
よく見るがいい!

これが世間の荒波じゃー!

ざっぷーん。

(海、苦手になったりして)



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04月15日(火)
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