ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■2回めのサヨナラ
会社の昼休みに織物職人ヨウコさんに会った。
デンマークの大学の講師となりもうとっくに旅立ったかと思ったら
フライトを31日にあっさり延期していた。
なんでも今日はいろんな人に挨拶してまわってるんだとか。
とりあえず喫茶店に行く。
ヨウコさんぶつぶつ呟いてる。
「アイスコーヒー、牛たん定食、アイスカフェオレ、
アイスコーヒー、ケーキ、コーヒー、アイス、アイスコーヒー、
コーヒーゼリー…」
「なにそれ?」
「今日口にしたもの〜沢山の人とそれぞれ茶店でに会ってるから」
一体何人に会ってるんだか。
「それでね…みんなに配ってるんだけど…一人二枚ずつ」
ヨウコさんはポストカード二枚取りだし、ハンコをばん、ばん、
とそれぞれに押した。
ポストカードに「AIR MAIL」と赤い字がついた。
「このハガキでね、デンマークの私宛てに送って欲しいの」
「…いいよ?」
良く話を飲み込めてない僕。
「あ!二枚同時に出しちゃだめだよ!私が向こうでへこんでる時期を
見極めて、出してね」
「そーいうことか。それを2回やれということか。分かったよ」
昼休みの残り時間も少なくなり、記念にプリクラを撮った。
しかし、見事大失敗して二度と見たくないものになってしまった…。
駅でヨウコさんを見送ってお別れ。
彼女は何度も振り向いていた。
今度こそ、サヨナラ。元気で。
08月30日(水)
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