ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■走る走る、俺たち。
と目を輝かせていたタク。かわいい。

そしてここが「松葉」。「まんが道」ではよく藤子不二雄のふたりが食べては
「ンマーイ!」
と絶賛したり、カワイイ店員の女の子をチェックしたりするエピソードが記されていることで有名な店である。ホントにラーメンが美味そうに描写されていて、印象に残っている。

店の前にも誇らしげにそのマンガのシーンが貼られていた。
「ボクもここで食べたいなあ…」
とタクも強く惹かれている様子だったので
「じゃあ今度行くべ」
と約束をしてしまった。

そしてこれが実際にトキワ荘があった場所に建てられた記念碑。現在は事務所ビルの敷地内になっている。何故かお賽銭も供えられていた。
「ここがそうなんかー!」
タクもまるで僕と同じ世代のマンガ少年のように目を輝かせていたのがなんか嬉しかった。
「パパ、藤子不二雄ってふたりいるでしょ」
「うん」
タクが薀蓄を語り出したので聞いてみる。どういうことを知っているのか気になる。
「安孫子先生は藤子不二雄Aだけど、藤本先生は藤子・F・不二雄だよね」
「そうだね」
「藤本先生に『藤子不二雄F』じゃなくて、Fを真ん中にして、藤子・F・不二雄にした方が外人ぽくてカッコいいよ、って言ったのは石ノ森章太郎なんだよ!」
「あー。ジョン・F・ケネディみたいな」
それは僕も知らないことであった。ていうかホントかよ。ちなみに僕は藤子不二雄A(アナーキー)、藤子・F(ファンキー)・不二雄と覚えていた。
名所めぐりみたいなことも一通り終わって、
「よし、じゃあここを折り返し点にして、戻るぞ!」
「うん」
と走りを再開。走りながらタクは
「ボク、今年もリレーの選手になれるかな…」
と悩みをポツリと漏らした。リレーの選手とは、運動会のリレー競技のことで、選ばれた足の速い子のみが出場出来る。タクは選ばれてはいるもののギリギリのラインであり、タクが選ばれたことにより惜しくも落ちたライバルの子達が虎視眈々とその座を狙っているのである。
「そりゃあお前、ライバルに負けないためにはは鍛えとかなきゃならないから…」
と言ってる途中で
「どうせ『サッカー再開しろ』、って言うんでしょう!」
言おうと思っていたことをタクに先を越されてしまった。
「サッカーが一番いいと思うのは確かだよ…。でもそれがやだったら、こうしてパパと走って鍛えるかね」
長距離と短距離は違う気がするがまあよい。そんなことを言ったらタクが張り切ってしまって、帰りの道もタクのペースに煽られまくってもうヒイヒイである。そしたら
「うわ、パパ、汗かいてるよ!」
なんてことも言われ…。当初はウォーキングの予定であり、こんな走り込むつもりじゃなかったから思いっきり厚着してきてしまったのだよ…。走ると分かっていたならもっと軽快なウェアにしたんである。
ウチに着いてから
「また走るよね?」
タクは何気に楽しかったらしく、継続的にやりたいというタク。
「よし、分かった。またトキワ荘に行こう」
僕もトキワ荘まで走る覚悟で臨まなければならないので、もっと軽快なウェア、すなわちタンクトップ姿にならなければ…
ってそれは武井壮である。なんちて。
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02月19日(日)
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