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やさぐれ日記・跡地
by アルティーナ
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■今も忘れず
二年前、私が高校二年生だった頃のお話。
部活の(地獄の強化)合宿から帰ってきた次の日、偶然トイレでH先輩に遭遇。
私「あ、ここで会うなんて珍しいですねー。疲れとれました?」
先輩「んー・・・眠いのさぁ」
私「あはは」
そうしてトイレを後にする先輩を見送った。
次の日(5/6)
いつもきっちり部活に出席している先輩が、いない。
駆け込んできた同級生が、「H先輩、自宅で倒れたらしいよ」と言う。
何で倒れたの?と慌てて聞いたけれど、
「ハッキリとはわからないんだけど・・・心臓発作だとか」
はぁ?って思った。
18歳にもなってない先輩が、心臓発作?
まさか、元々そういう持病があったわけでもあるまいし。
暫く面会謝絶と聞いて部員全員が動揺するも、顧問の先生は
「定期演奏会が近いんだから、Hのためにも頑張るぞ」と、一声。
とりあえず練習の合間に千羽鶴折ろう、と言うことになる。
滅多にあんな場所(トイレね)で先輩に会ったりしないのに、嫌な偶然だな・・・と思いつつも。
部活が終わった後、鶴折りに参加。
分担しあって折り紙を家に持ち帰り、折ったりしたっけね。
5/13。
市内のパレードイベントに参加・・・の予定だったんだけど、小雨が降ってて中止。
屋内演奏に変更されて、午後は学校に戻る。
あれから一週間、先輩は昏睡状態だったらしいけれど、テープを流せばきっと聴いてくれるよね☆
そう言って、全員でH先輩の好きな曲をテープに録音。
録音が終わった直後、顧問の先生がやって来た。
H先輩が亡くなったと伝えに。
自宅で倒れた時、一度心臓が止まり、再度動き出したものの
今朝、永遠に止まったんだってさ。
一週間、ずぅっと誰にも会えずに闘っていたんだって。
・・・。
皆で鶴を折った。
「はやく目が覚めますように」っていう祈りを込めたものではなくなってしまったけれど。
嗚咽を漏らして折る人とか、ただ黙って折る人とか。
想いはきっと皆同じで。
出来上がった鶴は三千羽近く。
一羽一羽に糸を通し、何人かでH先輩の家に届けに行くことに(ついでにテープも)
私も先輩方にお願いして、ついて行った。
・・・体に傷一つない美しい先輩が「特別な」布団に包まれて、横になっていました。
あぁ、でも・・・・・・先輩は確かに死んでる。
生きてない・・・
亡骸なんて初めて見た。
「眠っているよう」なんて、到底言えない。
美しいままであっても、体に血が流れていないのがハッキリとわかる。
ずっと、ずーっと何も言わず、ただ黙って泣いてた。
横では他の先輩方が、懐かしい思い出話をとめどなく話してる。
私は何も言えなくて・・・泣くことしか出来なかったの。
お通夜も告別式も、部員全員で出席。
長方形の木の箱が、先輩の最後の寝床。
私たちが出来ることは、棺の中に一輪の花を捧げることだけで・・・
派手な造りの車に乗せられた棺を、悲痛な瞳で見送ることだけで・・・
すでに演奏会まで一週間をきっていた。
H先輩のポジションが空いたことで、演奏会の開催自体、絶望的な状況だった。
05月06日(月)
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