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Niseko-Rossy Pi-Pikoe Review @ Tokyo
by Niseko-Rossy Pi-Pikoe
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■タダマス12備忘録といいますか


84キロ末期状態のタダ、室橋先生、外山さん。

土曜日の夜は、片山杜秀「クラシックの迷宮」で三善晃ラジオドラマ作品、ももクロちゃん録画とライブDVDを観て(取り戻せないおのれの感動のピークに愕然としていた!)、外山明トラックを2曲配した編集CDRを焼き、クリスデイヴィスのピアノソロで眠った。

日曜日の午前中は光が丘図書館往復の散歩にほんわかし、午後3時過ぎていきなり暗雲漂い強風でどんどん気温が下がる。干してた布団をあわてて取り込む。気温は14度から3度くらいまで下がり、強風の体感温度はさらに厳しい。こんな荒天の夕刻に、四谷三丁目喫茶茶会記「タダマス12」まで足を運んでいただいた皆さまには本当に感謝の気持ち。

渋谷毅ピアノ・市野元彦ギター・外山明ドラムは、世界的に見渡しても(いや別にそんなことする必要もないのだが)ポツンと孤島であるような、突出した演奏力と感覚の自由さで耳奪われるトリオである。3にんの年齢差、資質のコンビネーション、成立している柔らかさ。ジャズ界でのマッピングなんて想定不能だ。CDを作らないのか、追っかけマニアが録り貯めしてないのか、渋谷さんも高齢だしやばいやばい、と。本人に笑われてしまうが。

ティポグラフィカはCDが出る前から、美術手帳の佐々木敦コラム(あれ?椹木野衣だったかな)でその名を知り、ライブに行き、フリーペーパーのアンケートに注目しているミュージシャンをティポグラフィカと記し(ECMファンクラブ会長として)ていたものだけれど、外山明はティポグラフィカに在籍していたとはずーっと忘れていた、知らなかったというくらいに。渋谷市野外山トリオの自由度とは相容れないと感じていたせいだ。

00年頃杉田誠一が発刊したアウトゼア誌と縁あって次代末次安里編集長とともに過ごした時期に、東京ザヴィヌルバッハ(菊地成孔+坪口昌恭+五十嵐一生)、大友良英、クレイジーケンバンド、平井庸一クールジャズセプテット(若き橋爪亮督がここで育まれた)、小谷美紗子、林栄一、渋谷毅、菊地雅章、渋さ知らず、といったラインにフォーカスした。これは今でも充分に自慢できる内容だろう。デートコースPRGの取材では大友と二人で立ち話し続け行方不明状態だったせいで、全員集合写真が撮れなかったじゃないか!次号の表紙にするはずだったのに!とえらく叱られた記憶がある。菊地成孔の話は天才だなーとファンでいたら、ほんとにブレイクした。この頃のわたしたちはポスト・ティポグラフィカを前提にしていた。伝説のバンド、ティポグラフィカ。

(外山さんはティポグラフィカにも居たんだっけ)という畏れる気持ちが、わざわざ「わたしは楽譜も読めない楽器もやらないリスナーで」発言の背景にあったと思う。

でもその口火が功を奏したのだろう、開演前のそのやりとりから自由でホットな会話の高原状態が続くのである。

Tim Berne's Snakeoil
「ボクシングのようなスクリューガン時代のティムバーンではなく。鳴らす音符でやりとりするのではなく、響いた音色をブレンドする空間的な感覚が強い演奏だ。そういう表現意識の変化を踏まえてグループ自体はスタートしているとも言える。」
外山さんは、ニューヨークの喧騒の中にあって演奏している彼らの意識を感じる(大意)、とまで聴き取っている。

Mike McGinnis
外山さんは、哀しみの感情、生活、そして夢と現実の対比が聴き取れる、それらが録音ミックスで表現されている、と。

Jacob Bro
「不在のモチアンのリズムを感じる。外山さんのリズムでこの演奏を叩いて聴いている自分が居た。」
外山さんは、これは叩かない、というか、リズムは気配の一種であって、自然のまばたきとか感情のものだ、と。

Ryosuke Hashizume Group
「この「十五夜」は、急いて演奏している。速度を感じる。激賞している18分ヴァージョン(未発表)では止まってしまうのに対し。」
外山さんは、それは感じない、2・3分くらいでもういいや、おなかいっぱいという感じ。お風呂の温度を感じるように、個々人それぞれにちょうど良さはあって、計って何度だからちょうど良いという構図ではないでしょう、と。

Takayuki Kato

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01月27日(月)
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