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Niseko-Rossy Pi-Pikoe Review @ Tokyo
by Niseko-Rossy Pi-Pikoe
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■アコースティック・フルード/橋爪亮督グループ Review
タダマス5があさってです。
今夜は橋爪亮督グループのCD発売記念ライブ新宿ピットインです。
4/20(Fri)Ryosuke Hashizume Group
New CD「ACOUSTIC FLUID」発売記念ライブ@新宿 PIT INN
20:00〜 2sets
橋爪亮督(Tenor Sax, Loops)
市野元彦(Guitar, Effects)
佐藤浩一(Piano)
織原良次(Fretless Bass)
橋本学(Drums)
4/25発売予定のレコーディングメンバーによる発売記念ライブです。
今のところ、このメンバーでのライブはこの一夜限りです。
CDの先行発売も行う予定です。ぜひお越し下さい!
まだ掲載されていないJazz Tokyoに投稿したレビューを置きます。
★
入手してから毎日聴いているよ。ごめん、勝手な聴取を許してくれ!
1曲目、「Current」の、黄昏の空を遠く見つめる・・・、このカンジ!ポール・モチアンの向こうに見ていたサウンドなんだよ。つまびきで辿る一音一音の市野元彦のギター、たまんねー。神ドラマー橋本学の叩きも、モチアンが憑依したようではないか。キーワード「漂う」「空間」「深い心情」、なんていう美しい旋律を吹くのだよ、橋爪亮督。ああ、モチアンが居なくなっても君たちがいれば大丈夫だ。おい、アイヒャー、聴いてるか。年間ベストテントラック確定の現代ジャズだ。ああ、4分。はかない。
はあああ。感動のため息だ。このトラック、おれはモチアン追悼に聴く。
2曲目、おー、これはテレビドラマ制作者必聴の、恋人に遭いに行くシーン、または、相手の行為の意味に気付いて気持ちが高まってゆくシーンだ、恋がしてーぜ。おお、ピアノが入るとライル・メイズが奏でるメセニー・ミュージックみてーだぜ。え?タイトルは「Last Moon Nearly Full」、って、十四夜・宵待月のことか。3曲目もイメージ喚起力が高い。シンバルをブラシでシャカシャカと加速する感じが持続するサウンドに、コンポジションが行き渡っているナンバーだ。
橋爪亮督グループの4年振りの新作。すべて橋爪のコンポジション。野球解説者ではないけれど、「橋爪、仕上げてきましたねー」と言う出来だ。ライブで練り上げられてきたキラーチューンが9トラック、遊びトラックなくたたみかけてくる連続奪三振の投球である。
まず、魅力的なのは、橋爪のサックスにはオリジナルなヴォイスがあるということだ。これを獲得できるサックス奏者は少ない。奇を衒った書き方になるけど、デヴィッド・シルヴィアンの声のようなものだ。長身で甘いマスク、真実にしか興味がないような純真な性格、そんなものはグルーピーのおねえちゃんたちにあげようではないか、そんなところもシルヴィアンみたいだな、しかしながら、この翳りのある旋律、どこか彼方を眼差すような絶望の淵から還ったような旋律、おれのようなECM者には余計にたまらない。
コンポーザー橋爪が牙を剥く。バークリーを出た橋爪、クールジャズ〜トリスターノで研鑽した運動神経は時にマーク・ターナーを凌ぐインプロヴァイザーぶりを閃かすわけだから今すぐにニューヨークに行ってモティアンのバンドの門を叩けとおれはかつて断じた。しかし彼はそうしなかった。自分のグループで国内での活動を続けた。次第に、オーディエンスであるわたしにも気付いてきた。ギターの市野元彦、彼のユニット「rabbitoo」や「time flow trio」、渋谷毅とのデュオ、外山明とのトリオ、で浮上する世界最先端と言い切っていい創造。タイコの橋本学、おれは自分のコラム「タガララジオ」で歓びをもって100曲目に選んだ「十五夜」(http://www.jazztokyo.com/column/tagara/tagara-17.html)で気付くまで聴いていなかったのだな、いつ「化けて」いたのだ橋本学、モティアンを自家薬籠中にして自在に彼にしか叩けないタイムを創造しているではないか。つまり、橋爪はこのグループである必然しかないものであるし、あちこち気ままにCD聴いて勝手なことを言っていただけなのだなおれは。
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04月20日(金)
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