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Niseko-Rossy Pi-Pikoe Review @ Tokyo
by Niseko-Rossy Pi-Pikoe
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■オン・ブロードウェイ vol.5 / ポール・モチアン Trio2000+Two
『オン・ブロードウェイ vol.5 / ポール・モチアン Trio2000+Two』

Paul Motian [drums]
Thomas Morgan [bass]
Loren Stillman [saxophone]
+
Michaël Attias [saxophone]
Masabumi Kikuchi [piano]

1. Morrock [Paul Motian]
2. Something I Dreamed Last Night [Sammy Fain]
3. Just A Gigolo [Leonello Casucci]
4. I See Your Face Before Me [Howard Dietz, Arthur Schwartz]
5. A Lovely Way To Spend An Evening [Harold Adamson, Jimmy McHugh]
6. Midnight Sun [Sonny Burke, Lionel Hampton]
7. Sue Me [Frank Loesser]
total time: 56:42


いちかけ、にかけ、さんかけて、仕掛けて、殺して、日が暮れて、橋のらんかん腰下ろし、はるかむこうをながむれば、この世は辛いことばかり、かたてに線香、花を持ち、おっさん、おっさん、どこ行くの、あたしは必殺仕事人。それで今日はどこのどいつをやってくれとおっしゃるんで。モチアンのウインター&ウインターの新譜ですか。

モチアンの新譜について書く。1931年3月25日生まれの生きたジャズ史であるドラマー、モチアン。ビル・エバンス、ポール・ブレイ、ジャレット、プーさん、というジャズの現代史を開拓したピアニストを支えてきたマエストロ。さらに現在も、まったくジャズの最前線を響かせている、そのミュージシャンの起用の見事さ、サウンドの瑞々しい化学反応を引き起こすテクネー、は、もはやドラマーとしての批評は不能であり、音楽にとっての生命線、である、謎、と、投機、踏み越えにサウンドは満ちているばかり。

なんでも好き嫌いなくまんべんなくジャズを聴きましょう、的な?保育園じゃねーんだから。三善晃、オットー・クレンペラー、ラドウィンプス、ルーファス・ワインライト、シガー・ロス、ウイリアム・パーカー・・・どのジャンルでも、ソレ、に、ピンときてなければだめなもんってある。ジャズではパーカー、当然だわな。マイルス、そう、電化マイルスを21世紀に凡庸なものに変容させた菊地成孔と坪口昌恭・・・なんてフレーズをつい口から出てしまうが、なんでも網羅すればいいというんではないんだ、たとえば今の若者がミスチルをコンプリートしてればビートルズの果実の大方がインストールされているといった具合に、・・・中略・・・現代ジャズでは現在のモチアンを聴け、ということだ。ところで、お兄さん、テザートムーンの『ファースト・ミーティング』はお持ちで?

なんか最近のECMアイヒャーも続けざまにモチアンがらみの音盤をリリースしてますぜ。

この『オン・ブロードウェイ Vol.5』は・・・、おいおいおい、いいベースじゃねーか、トーマス・モーガン!サックスが2本。アティアスとスティルマン。スティルマンは知らねえな。おお!おれがこないだ「これは聴かれなければならない」とリリースされて2年も経っているのにレビューをねじ込んだソニーの『カウンターカレント/日野=菊地クインテット』(本サイトDiscReview No.558参照)で瞠目したモーガンとアティアスじゃねえか。

前作『オン・ブロードウェイ Vol.4』はベースがラリー・グレナディア、サックスがクリス・ポッターというトリオで、菊地雅章とレベッカ・マーティンが客演扱いという布陣のトリオ+2だった。これが2006年のベストに挙げられる出来。ハッキリ言って、ここでのポッターを聴かなければおれはポッターの才能に気づかんかった(何度も書くが故ブレッカーがまるで遺言のように注目しているサックス奏者に挙げたのがターナーとポッターだった)。で、ここでのプーさんがかなりやばい。凄まじいピアノを聴かせている。トリオに、ヴォーカルのマーティンが加わるトラックと菊地雅章が加わるトラックに二分される編成なので、ここでの彼らはカルテットである。すごいレベルの花形だらけのカルテットである。


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04月08日(水)
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