ID:7590
Niseko-Rossy Pi-Pikoe Review @ Tokyo
by Niseko-Rossy Pi-Pikoe
[851386hit]
■今日の三善晃作品展、合唱編は、さすがにほぼ完売状態だという。
日曜の朝。
CDでビートルズ『ア・ハード・デイズ・ナイト』を聴く。
中学生んときに歌詞カード見ながら歌っていたので、いまでも気持ちよく車の中で歌える。
ゆうべの三善晃作品展の感想。
一見ひどい感想のように読めるけど、どの曲にも三善作品の構造の完成度といったものには感動していたことはある。
三善晃作品と特別な縁のある演奏家たちが終結したコンサートだった。
特別編成の弦楽アンサンブルを指揮した沼尻、4曲にわたって的確で鋭いタッチで三善作品を立たせた中川、「響象T・U」のあとの岡田の独奏で「珊瑚の唄」、に、特別な感動に震えた。ざっと振り返ると、1・2曲目、岡田のピアノでは合わない。3曲目はメゾソプラノの唄法で、そう、ではない。辰巳に委嘱された「鏡」は、パリの学生が分析してみせたバッハとの相似点という補助線はてんで浮かばない。「随風吹動」はフルートの中間部の力んだ演奏はその分結果ロジックが弛んだ全体性となってしまった。弦楽四重奏団は、かっちりとしていただけで揺らぎやサムシングをもたらすところのコンビネーションが不足していた。プレイアード五重奏団は若さを失って余白のない演奏になったところに5にんのそれぞれの現在が垣間見えた。「響象I・II」は中川が岡田をマークするかたちで終始リードしていた。その直後、岡田がアンコールで弾いた「珊瑚の唄」(曲:三善晃)の素晴らしさが「先生、ぼくはいまここにいます」という深い気持ちが伝わった。そして「弦の星たち」で沼尻が、パンフにあったメッセージ以上に熱いバトンを若き演奏家たちに渡していた。
演奏家にも生物系統図のような「系」はあるのだと思う。中川は現代曲を弾くと明らかに映える。岡田はグリーグやショパンなんか弾かせたら世界レベルだろう。演奏家の経年変化というバイアスも考えなければならない。ストリングカルテットのありようにしても同様に。
それで、演奏家を選ぶ作品という考えかたはありなのだろうか。その作品を素晴らしく弾ける演奏家というのは、その演奏家の実力というよりも、「系」に、より束縛されているのか。
和音的な音楽の許容度の大きさ、が、あるのか、それとも単に和音の快楽慣性によってドンカンになっているだけなのか。
今日の三善晃作品展、合唱編は、さすがにほぼ完売状態だという。
10月19日(日)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る