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Niseko-Rossy Pi-Pikoe Review @ Tokyo
by Niseko-Rossy Pi-Pikoe
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■Hirai Youichi Lennie Tristano to Gabor Szabo Too Cool Jazz Project ライブ@新宿ピット・イン
いよいよ平井庸一のバンド、の、CDデビュー記念ライブ@新宿ピット・イン夜の部!の朝がやってきた。
おれは黒スーツに金ネクタイといういでたちで聴きに行くので、このサイトを今日お読みの方はこれも機縁だと感受しお越しくださいね。
このセクステットは芽が出たところなんだ。
オレはね、観客が演奏家を育てるって絶対あると思う。
音楽は演奏家と観客が作っている。もちろん対等ではないけど。


セクステットを名乗っているが、オレ的には平井庸一クール・ジャズ、
もとい、Hirai Youichi Lennie Tristano to Gabor Szabo Too Cool Jazz Project、と世界的には名乗らせる予定である。ゆうべオレ、アイヒャーのむすめと一緒になりアイヒャーの二代目を襲名しレイクが録音して所持しているハル・ラッセルとジョー・マネリのセッションをCD化することとかティベッツと再契約したり「This Earth!」をCD化復刻の指示を出していたので、名乗らせると書いていいのである。

今回のCDデビュー盤『レニーズ・ペニーズ』を聴いて、たしかに演奏の密度が集約的であり、サックス陣の好調を聴くだけでも買いである。
しかしなぜかピアノの都築猛、21世紀のトリスターノ、が録音に参加していない。こ、これは彼らの冷徹なる戦略なのか。
次に予定されているライブ盤で何かを提示してしまおうとするのか。


5年前にオレが書いたテキストを再掲載する。
書いたことをすっかり忘れていたが、そうだったよなー、こんな気持ちで彼らを追っかけてたよなー、と、初恋の気持ちがよみがえる。



平井庸一の2003年5月。
 
   こないだはエルメート・パスコアールのライブ体験をしてしまい、そのコーフン気味な力説に、さらなる変拍子スピリットの進化、その変態的な方向への危惧を感じさせていた平井庸一であるが、今月は、パット・マルティーノの系列に属する端正なギター奏者ジョニー・スミスの8枚組CDボックスなぞに耳を奪われ、と、同時に、北朝鮮のポピュラー音楽、異次元の悦楽たるワンジェサン軽音楽団やポチョンボ電子楽団にも耳を奪われる、という、とんでもないことになっている。
 
   そんな彼が、自らのバンド『クール・ジャズ』にひゅるひゅるとオリジナル・ナンバーを書き下ろしたりしている。それに無意味にギターが上手くなってしまっていたり、制御できずに繰り出す共演者も唖然とする旋律の出現、と、ますます目が離せない状況だ。
 
   フロント2管の橋爪亮輔が怪我で今月の公演を休むことになり、増田ひろ美がひとりでサウンドを彩ることになった。これはこれで新たな発見があるだろうと思われる。
 
   なお、当サイト『musicircus』では平井庸一のライブ活動を追いかけてゆくことになった。「変拍子トリスターノ集」を基調にしながら(それだけでもたいへん得難いものだが)、やはり同時代的な空気感が伝わる音を、いずれしっかりと記録に残したい。観客数人のまばらな拍手、しかし50年後には語り継がれてしまう、かな。
 
   ギタリスト平井庸一が、じつはテキトーに付けたというバンド名『平井庸一クール・ジャズ』のふてぶてしさをジャズファンは警戒しなければならない。あれは2001年の10月だったか、アウトゼア誌編集時代に末次編集長が「多田、どこにいる?…そっか。…いいから、今からすぐ新宿ピットインに来い!とにかくすぐ来い!」と呼び出されて、クレイジー・ケン・バンド初体験やマーク・ターナー初来日並みの天地がひっくりかえるような耳の事件に遭遇したのはつい昨日のようだ。「すぐ来い!」と言われる、この親密なるおとこぎ、は懐かしく、自転車乗りまわす小学生高学年のギャングエイジの味がした。その夜わたしは末次さんに「親分、この耳の借りは生涯ものでございやす。(天才・広沢寅造の口調だった)」と涙したものだったが、その衝撃は今も色褪せないでいる。
 

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09月25日(木)
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