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Niseko-Rossy Pi-Pikoe Review @ Tokyo
by Niseko-Rossy Pi-Pikoe
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■『Day Is Done / Brad Mehldau Trio』 nonesuch 2005
ブラッド・メルドーの新譜が出ていたのでいちおう買って聴いてみた。
この作品の位置づけは明白で、「ファンのみなさん、ぼくのプライベートスタジオへようこそ」である。
これを待望の傑作だの新機軸だの言うわけにはいかないのだが。
ワーナーからノンサッチへの移籍して『ライブ・イン・トーキョー』に続く2作目。
メルドーの抱えた闇は大きい。『Largo』以降を打ち出せずにいるメルドーである。
力量があるだけにおいそれと新しいメンバーを組んだり、新しいコンセプトを打ち出せない。
また、彼自身その意義も感じない。
ファンに対して「そんな期待すんなよ!」と苦々しく思いながら、指を持て余してもいる。相変わらず、メルドーは聴かせる。ノイズをかすかに放ちながら。
この作品のピアノの背後に、この闇の深さといったものを聴き取れるか、そういう現代ジャズリスナーとしての耳は試される盤だ。でないと、メルドーの理解には至らないと思う。
この秋、物思いにふけりながら、ちょっと不機嫌なドライブに出かける夕暮れのBGMに最適な出来である。
10月11日(火)
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