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Niseko-Rossy Pi-Pikoe Review @ Tokyo
by Niseko-Rossy Pi-Pikoe
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■(タガララジオ31テキスト:9月末更新予定)
また夜勤明け、「時をかける少女」観る。これで4日連続、観る。
ジブリアニメの革新のひとつは重力からの開放感の動画文法でしょう?それで「秒速5センチメートル」あたりになると、サウンドが音響派レベルを越えてもはやフィールドレコーディング水準が標準設定になっているくらいなんだ。それは「呪怨」とかの日本のホラー映画が先行していたという指摘もある。カメラの文法としても小津安二郎を正当に継承しているのは日本のアニメであったと指摘されるものであるし。
アニメ「時をかける少女」2006年の作品。サントラ(2番目のジャケ)はサントラで必聴。
こないだお盆のお墓参りで親戚が集まった帰りに運転していて、7さいの姪が「ニセコロッシー、まりえ、あしたキャンプでお泊りなんだあ」「わあ、いいなあ、おじさんも子供にもどりたいなー!」と応じていたら助手席にいた泥酔状態の年上の義弟102kgが「義兄さん、昔が良かっただなんてワタシは思わない、今が一番だと思うんですよね」と、まるでおれが後ろ向きな負け組オヤジであることを諭すような語りを始めるので、はなはだ困惑していた。
過去の幸福な風景もみじめな瞬間も忘れたくない大切なものばかりだぜ。
20年前のビデオでディズニーランド、「おおい、かなみぃ、こっちこっち、ひゃっひゃっ」おれの声、子供の声、風がマイクに吹きつける音、空間の音。
毎日の日常の物干し竿が揺れる音や木々のざわめきに、遠くから呼ぶ声のような、それは希望とか未来とか絆とか電通のキャッチコピーのような名詞で名付けるには届かないようなもの。
「時をかける少女」のラストシーンで青空のなか微笑んで見上げる主人公の心境を何度も感じてみる。
オザケンが伝えていたことのリプライズ。
チベットの若き僧侶が火だるまになって歩まざるをえないくらいの世界に。
「時をかける少女」でちあきがタイムリープ(時間を飛び越えること)、最初のタイムリープの燃えるような赤い曲線で動物が疾走する動画表現はかなり秀逸で、DNAレベルまで届いているものだと思う、タイムリープするときに流れるピアノ曲はゴルトベルクの第5変奏曲だ。
この第5変奏曲はおれも好きで編集CDRの構成によく使用していた。やられたー。
ピアノ演奏でのゴルトベルクの世界ランキングは、
1.高橋悠治1976
1.アンドラーシュ・シフ2003(ECM)
3.グレン・グールド1955
4.高橋悠治2004
5.グレン・グールド1981
で、あたしがコンサートで最高にシビレたセルゲイ・シェプキンはまだ評価に値するゴルトベルクを録音に残していない。あらま、シェプキンはそんなに有名じゃないのね。
ECMのシフは、ほんとうに素晴らしい。軽やかで自在なタッチ。世界が一変する。グールドを録ってみたかったECMアイヒャーはシフでもって、世界を更新したのだ。
高橋悠治1976は、その指先の自由、批評とはこういうものだと言わんばかりの、生きてみるとはこういうことではないのかい?と問いかけるような若き高橋の真実が聴こえるのが素晴らしい。
あー、シフの平均律が昨年ECMからリリースされてるじゃんか!
タガララジオ5track027で度肝を抜かされたロブ・ガルシア盤は、現代ジャズ最強の評論家益子博之に教わっていたのだが、ここでの倉木麻衣と対極にある息漏れ官能アルトサックスのノア・プレミンガーとセンスよく合わせていたピアニスト、ダン・テプファーがこんなアクロバットをやってのけた。
ゴルトベルクを、インプロ変奏させたトラックを加えながら62トラック(!)、舞ってみせたのだ。
志が高いのう。クラシックの鍛錬をしたジャズ・ピアニストならではの偉業だ。
Jazz Tokyoでは主幹悠雅彦さんと伏谷佳代さんが取り上げている。ふふふ、5はジャレットだろ、と、わたくしめも思いましたです。
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09月24日(月)
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