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かなしいうわさ
by 石井
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■フジロック感想文 2日目
ロックバンドというより、ブラジルあたりからやってきたフォンキィフュージョンバンドつう感じで大変気持ちいい。。スムースかつグルーヴィィィィ、かと思うと歌メロがまったり牧歌的だったりしやがるんだ、憎いぜこのやろう。開始から1時間くらい経っていることもあって会場もホットなかんじ。ああこの空気、いるな後ろのほうにバカちんどもが!と思ってPAブース裏へ行くと、案の定。狂ったようにワキャワキャと、はたまたたらりらりとテキトーに、さもなくば泳ぐようにヒラヒラと、思うままに踊るバカちんどもがいたいた。混じって踊る。アハハこりゃ愉しいやアハハヽ(´ー`)ノ
しかし飽きた。
長いセットだから、俺が見始めた時間がちょっとダレる時間だったのかもしれないし、初めからちゃんと見ていなかったから流れに乗れなかっただけというのもあると思う。だけど決定的になじめなかったのは、彼らの音楽に摩擦とか軋轢とかササクレだちとか、そういうものが全くなかったことだ。演奏もうまいし曲もいいし曲展開もホレボレする位格好良い。だけどスムース過ぎてぜんぜんひっかかりがないんだ。生きてればあるでしょう誰にでも心にササクレが。それがこの音楽には全然ない。幸せだけで形成された、つるりと美しい理想の音楽だと思う。だけど、俺の生きている世界じゃないところで鳴っている音楽じゃないように思えて仕方がなかった。たとえば、ラテン音楽って陽気なら陽気なほど悲しいじゃない。ファンクもブリブリなほど悲しいじゃない。ダブだってベース音が厚ければ厚いほどに悲しいじゃない。ボガンボスどんとのノーテンキさってとてもとても悲しかったじゃない。そういうのがない音楽には俺は入り込めないんだなあ。悲しい寂しい奴だなあ。今日こそはあこがれのあの地へ、めくるめくジャムバンドの世界に、足を踏み入れることができるかなぁ...と思ってたんだけど。
なぜか悲しくて悲しくて泣きたいような気分でヘブンをあとに。トボトボとアヴァロンへ向かい、ああもうレッチリも間に合いませんよどうしろっていうのウヘヘ、とやけ酒を煽っていると、アヴァロンでダブル・フェイマスが演っている最中。いやこの人達のライブあんま好きじゃないから...あれ、ややや、いいかも、いやいいじゃない、いいぜヤホー!!
Double Famous
この人達の音楽は好きだ。でも器用貧乏で小粒な感じがするんだ。陽気な音楽をやっているのに、ただ陽気に聴いてもらっちゃ困るんだよねつう感じで、ブワーッと突き抜ける瞬間をわざと回避しちゃうようなところも好きじゃないなぁと思っていた。でもチーズを観たあとだからかもしれないけど、この日のダブルフェイマスは、ケレンみのない、ラフで粗野で、まさしく俺の住んでるこの場所で鳴っている近しい音楽に聴こえたんだ。最前列にいって踊っていると、ちょっと尋常じゃないテンションでコサックダンスぽい踊りをしているバカちんどもが。ああ、悪ノリだ、バカだ、どうしようもないわ、俺の知っているいとおしいバカどもだ。そのバカにつられてやってきた白人女性チームもパカパカ踊ってバカだ。曲間でのMC「前の人、踊りすぎてコケないようにね」に対して「おおお!それはフリですか!」と叫んで、次の曲が始まったら早速おもいきりコケるバカども。そんなシチュエーションもあってか、とてもとても楽しい気分になることができた。なめててすみませんでした、単独行きます。
やあ、チーズもレッチリも蹴って正解だったかもねーヽ(´ー`)ノとビールくいくい飲みながらちょっとだけ川で昼寝。いや夜寝か。その後、グリーンステージのレッチリへ。
辿り着くとグリーンはすごい人だかり。ステージではジョンがギュアンギュアンとギターを唸らせている最中。いやいやいやいや、やっぱりすげえやジョン、魂がもげそうなヤバイ音を出している、くうーこれはたまらんなあ、このギターには悪魔がついてると思う、確実に悪魔と取引してる、明日あたり死ぬんじゃないのか(;´Д`)
ここで皆と合流し、レッチリ馬鹿時代の名曲「ミーマミーマミーマミーマイフレーン!」に後髪をひかれつつ会場をあとに。
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07月29日(土)
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