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by k
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■GRAPEVINE tour 2017@リキッドルーム
ぐっと気温も下がり始め夜風が冷たい
とっとと仕事は終わらせて
小腹を埋める小さな菓子を頬張り急ぐ大人の街
恵比寿

バインツアーの初日です
さほど読まれていないことを前提に
当たり前にネタバレしまくりながら書きます

18時過ぎて着くとロビーは大人でいっぱい
ざくっとグッズを買い、ロッカーへ突っ込み、すぐ降りる。
満杯になることを想定された一方通行のフロア
ビールの2杯目を買いに来る困難が予想されて
1杯目を一気に飲み切って2杯目を買い、前方守備。
あーなぜ1杯目の方がキンキンに冷えていたんだ。

19時、ほぼ定刻に暗転して、静かにメンバー登場
一杯になったフロアは歓声で迎える

20周年となるアルバム「ROADSIDE PROPHET」
発売から一か月経っている
絵画のようなアルバム、と喩えた
11曲の並びには抑揚があまりないような
こちらに委ねられる余白が多く感じられるような曲たち
果たしてこれを、どうライブで演じるか
かつてほどセットリストの予想などもせず
力まずフラットな気持ちで臨んではいたものの

あまりにも予想外なセットリスト
2、3曲目にいきなり過去曲を、
しかも拳あげるような勢いの曲を、組んできた。
は??
近年でいえば、アンコールに添えてきたような昔の曲
裏切られすぎて、ざわつく客
こ、これって20周年意識しての?
まさか。
いや、でも、いちいち、
リーダーの顔が浮かぶ曲が多かったのは
わざと、なの?

詮索と感激と回顧と往復しながら
ROADSIDE PROPHETの曲たちの懐の深さに沈む
歩いてきた道が
繋がっている現在が此処にある

Chainから聖ルチアはたまらなかったな
私はいつだって、彼らの現在に一番揺さぶられる
聴き始めて18年経っても変わらない
皮肉を言っても、差し出されるその手を。

そのあとカーブが来て殴られたかというほど驚いたけど
笑っちゃったなもう
イントロのギター高野さんがやってなかったかな
テルミンやってギターもやって。さすがの百戦錬磨
みんなそうだけど
西川さんの音もいつも以上えろかったし
金戸さんもコーラス多めでウッドベース的なのもあった

20周年対バンのときの幸せな清々しい気持ち良さとは
またちょっと違った。
初日ならではの緊張感が解けきれていないのもあり。
ワンマンならではの、深みの奥にある
切なさも驚きも苦味も混ざった高揚感。

狙い通りだったのかもしれない
出会ったころからのことがずっと頭を巡っていた
まだ親元にいた、子どもだった。
上京して、リーダーが脱退して、5人になって。
リーダーの別バンドのライブも行ったよな。

私は学生を卒業して、就職できなかったり
ずっとずっと自信がなくて。
バインの曲は、励ますでも肯定されるでもないけど
ずっとそばに、此処に、あった。
もう追えなくなるかもと思う時期もあった
勝手にうんざりすることもあった
今だって決して熱心な良いファンなんかじゃない
でも、本編ラストのArmaでは必死に涙を堪えてた。
この手を、離せない。

アンコール
今度こそわかりやすいサービス曲
みんな好きな初期曲ね

で、ラスト。
あれをやられたら泣いてしまうから、やるなよ。
と念じたら、案の定やられてしまった
アナザーワールド。
この曲に浮かぶ景色
何度も見た
何度も泣いた
どうしようもなく暗い気持ちを抱えていても
頭上にはどこまでも乾いて澄んだ青空が広がっている
何年も経てば、思うことも変わるのに
いつまで経っても泣かされるのはなんでなんだろう。

あと20年もよろしく
そんな風に言うなら、長生きしろよおっさん!
あ。今日は年増呼ばわりなかったな。ごめんごめん。
元気でいようね。
今日のことも、いつか、やさしい顔で思い出そう
きっと忘れない

裏切られて、それでも元通りのこの場所。
ああ!いつも語り合ってくれる友は今日は居らず。
やっぱり好きだった!の高揚と
ちくしょーやられた!の悔しさを

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10月05日(木)
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