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えすぱっ子
by ひかる。
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■Jユース杯 決勝トーナメント 展望
清水エスパルスユース
クラブユース優勝・高円宮杯出場・Jユース杯予選D組1位[静岡県] 監督・築舘範男
全日本ユース高円宮杯では、クラブ王者として恥ずべき初戦敗退。行徳氏が急遽トップコーチに昇格し、築館氏が新たに監督に就任する慌ただしい状況の中、Jユース杯でも緒戦のアウェイ・ヴェルディ戦を落とし、激戦区D組の中で苦戦が予想された。だが、結局その後7連勝で順当に勝ち抜き。ライバルチームの主力がトップ合流や引退で欠くなど恵まれた面も多かったが、エスパルスもまた23人を起用し、12人が得点を記録。層の厚さを見せつけた。
緒戦の相手は愛媛FC。今年のクラブユース選手権(以下、クラセン)で対決し、5−0で勝利している。攻撃的MF、或いはFWで起用される西川は、今年JFLで得点も記録し、JFL敢闘賞を受賞している。力強いドリブルからの一発があり、全く油断のできない相手である。
エスパルスのシステムは伝統のフラット4−4−2。杉山浩太・大瀧義史・枝村匠馬・山本真希という各世代を代表する選手が揃う豪華な中盤が、最大の特長。しかし、その攻撃の色は誰が軸になるかで大きく変わる。
ユース年代では別格の存在感を誇る浩太が仕切る攻撃が基本となるが、それは少ないタッチで執拗に裏のスペースを狙う、リアルな現代サッカー。一方、今年急成長を見せる大瀧が仕切れば、足下のテクニックを活かして清水らしいファンタジーを演出する。枝村ならば、ワイドな展開と放埒なポジションチェンジによるダイナミズム。それを、あらゆる展開に対応する万能型FWの仁科と、爆発力のある阿部がフィニッシュを狙う。
クラセンとの大きな違いは下級生の成長で、左に大瀧と違い攻撃を仕掛けられる真司・岡村、右に拓也と異なり攻撃を創れる上埜が台頭してきた。左のドリブラーたちは、正確な足下へのパスを持つ大瀧の方が相性の良い印象もあり、浩太依存症は確実に改善されてきている。例え中盤を潰しても、前線には一人でカウンターを貫徹する男、阿部がいる。
例年と違い、今年はあまり攻撃に人数を掛けない。ボランチの一人は原則として最終ラインの前に残り、エスパルスの代名詞とも言えるサイドアタックも、無理にSBが上がることはない。但し、天野の浮き球での前方パス、森安のロングフィード、篠田のアーリークロスは、どれも飛び道具となる。その最終ラインは、1年からレギュラーを張る高山・渡邊の前に出る守備が光るが、今年は力押しに対しても枝村や森安が激しい潰しで対抗している。その大胆に高いDFラインの後ろでは、守備範囲が広「すぎる」男、山本海人が控える。
戦術理解度の高い3年生が揃い、組織としては非常に高いレベルにある。逆に攻守共に、力強い個人の力に対して弱点を見せる。中盤にタレントが多く、またFWやDFもMF的なセンスを持ち味とするために、局面局面の勝負に弱い。このあたりは逆に、大瀧−阿部のホットラインを軸に、2年生の個の力に期待したいところだ。
■選手名簿
こちらを参照のこと。
選手個人別の詳細は、こちら(3年生、2年生、1年生)
■予想フォーメーション(名前の横は学年)
−−−−−−−−阿部文一朗2−−−仁科克英3−−−−−−−−−
−大瀧義史2−−−枝村匠馬1−−−杉山浩太3−−−杉山拓也3−
−森安洋文2−−−高山純一3−−−渡邊優希3−−−天野数士3−
−−−−−−−−−−−−−山本海人2−−−−−−−−−−−−−
控え:GK風間翔太1、DF高柳亮太2、DF篠田大輔2、MF上埜健太1、
MF岡村総一郎1、MF山本真希・中3、FW鈴木真司1
■チームプロフィール
※クラブユース選手権の記事を参照方。前述の通り、監督は行徳氏から築館氏に代わった。
■主力選手
06渡邊優希 720分出場1得点1アシスト。副将。全8試合フル出場を果たした守備の統率者。
20高山純一 630分出場1得点。最終ラインにいながら、ボランチの仕事を兼任する守備の要。★△○#
24枝村匠馬 630分出場1得点。地味な潰しとワイドな展開力と大胆な飛び出しを見せる副官。#!
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12月08日(日)
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